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カテゴリー「仕事のスキルに関する本」の記事一覧

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まるでEvernoteの解説書!/『思考の整理学』外山滋比古著  


思考の整理学 (ちくま文庫)思考の整理学 (ちくま文庫)
(1986/04/24)
外山 滋比古

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アイデアを寝かせて、発酵させる。
思考なんていう形のないものを理系用語になぞらえて、
その整理の方法についてエッセイ風に記した名著です。

書店でオススメ本として特集されていたのを見て購入


書店では、たまに一昔前の書籍を目立つ位置に置いて、
なかには書店員のコメントまでついていることがありますよね。
そうした書籍は往往にして良書であって、自分も読んだことがある本が多く、
リバイバルで再評価されていることを思うと少し嬉しくなったりします。

本書も、学生の頃に読んだことがあったのですが、
近所の書店の目立つ位置でフィーチャーされて積まれていたので、つい購入してしまいました。

昔は、「わかるわかる、自分が実践していることばかりだな」、
なんて少し上から目線で軽く読み流してしまっていたのですが、
改めて読み返してみると、もちろんそんなに浅いものではなく、色々な気づきのある本だと感じます。

アイデアを寝かせて、発酵させる


本書ではアイデアを昇華させるための、思考の整理方法が書かれています。
アイデアを寝かせる、という発想は、個人的に思い当たるトコロがあって、とても共感します。
たぶん、多くの人にとっても共感できるところではないかと思います。

学生の頃からその考えは、僕の根っこにあって、
アイデアが浮かんだら、まず考えの及ぶ限りのことを考えるようにしています。
そして、それを書き留めておいて、いったん離れる。

それでも、どこか頭の中から離れずにいるから、
ふとした時(まさにベッドの上の目覚めの瞬間や、電車の中)に、関連する新しい思考が生まれて、
もとのアイデアを発展、昇華させることができる。

ここで肝心なのが、アイデアを考えている途中の段階では、人に話さないこと。
本書にも書かれていますが、しゃべってしまうと、それで満足してしまい、
そのアイデアは役目を終えたかのように果ててしまう。
本当に大事なのは、そこから発展させていくことだというのに。

まるでEvernoteの効果的な実践方法


1986年に発売された本ですが、今の時代にぜひ読むべき本だと思います。
無限大の情報が溢れる中、“知のエディターシップ”(編集、第二次的創造)こそが
オリジナルの価値を生み出すとされる時代です。

本書は、終章で触れられるように、“知る”時代から“考える”時代への転換を先読みしており、
そうした時代における思考の整理学の重要性を説いています。

いま、本書の再ブームが訪れているとしたら、納得できるトコロがもう1つあります。
それは、Evernoteなど、考えを記録しておくことのできる媒体が発達しているためです。
まさに本書に書かれているような事柄について、Evernoteを用いて実践すれば、
上手に思考を整理し、昇華させることができるのではないかと感じます。

日常生活でふと思い浮かんだことをEvernoteに書き留めておく。
その際に、本書で書かれているようなノートの整理の仕方をそっくりそのまま実践してみる。
そして、ある時に読み返すと、新しい知識と混ざりあって、1つのオリジナリティが生まれる。

本書は、まさにEvernoteの効果的な使い方に関する解説書のような本だと思います。

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category: 身に付けたい仕事術

thread: オススメの本

janre: 本・雑誌

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日本はこうしてオリンピックを勝ち取った!世界を動かすプレゼン力/ニック・バーリー  


日本はこうしてオリンピックを勝ち取った!  世界を動かすプレゼン力日本はこうしてオリンピックを勝ち取った! 世界を動かすプレゼン力
(2014/02/25)
ニック・バーリー

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東京の売り、強みは何か。
そう問われてズバっと答えられる日本人は少ないと思います。

外国人の誰もが知っているような世界的に有名なランドマークがなく、
都市の各エリアが分散しており、全体としてのイメージがつかみにくい。
本書では、「一言で表せるようなセールスポイントがない」と書かれています。

そうした理由から、東京は、外国人にとってわかりづらい都市となっています。
そして、そこに住んでいる日本人ですら、上手にアピールするのが難しいというのが現状です。

そうした中で、東京オリンピック招致のプレゼンに際して、
戦略コンサルタントとして、最終プレゼンの執筆を行ったのが著者。
どのような戦略のもと、東京をアピールしたのか。その答えが、本書にあります。

オリンピックの招致プレゼンは、世界最大級のセールス・プレゼンと言えます。
それを勝ち抜いた今回のプレゼンは、いわば世界最高のプレゼン。
これを当事者自ら解説するのですから、これ以上ないサンプルを学ぶことができます。

ネガティブな材料をポジティブに


よく「弱みを強みに変える」といいますが、本書は、その具体的で実践的な優れた事例です。
ネガティブな材料を、ポジティブに捉え直してアピールする、という術が学べます。

例えば、高齢化という社会問題を抱えた日本を、アジア全体で捉え直し、
若い人口が力を持ったアジアという魅力的なマーケットの一部と位置付ける。
国内の支持率の低さへの懸念を、印象的なスポーツのパレードの写真を提示して払拭する。

日本の経済も、日本人にとっては停滞しているように感じますが、
世界の他の国々に比べれば、まだまだ圧倒的な経済力を有しています。
それを活かして、「経済力」が五輪開催に重要なポイントであることを、はっきりと訴えかける。
そうやって自らの強みを発揮しやすい土俵を、上手にプレゼンに持ち込んでいるのがわかります。

日本がグローバル化できない理由


本書が貴重なのは、プレゼンの実践例を学べることだけでなく、
外国人が日本人と一緒に仕事をして感じたことが、正直に書かれている点です。

これは、とても参考になります。
日本がグローバリズムに乗り遅れている理由はここにあり、と合点がいきます。

今後の五輪開催に向けて、日本が克服すべき課題として書かれているのが、大きく分けて2点。
英語ができないという点と、日本流のビジネスに固執してしまうという点。

前者については、いまロシアの五輪で「英語が最も使えなかった五輪」と言われていますが、
日本語の読めない外国人観光客が安心できるように、英語が通じる環境づくりが必要となります。
著者は、これから6年の間に、五輪のボランティアスタッフやタクシーの運転手に
英語のレッスンを受講させるべきだと説いていますが、ぜひそうしてもらいたいものです。

後者については、結局、グローバル化が可能かどうかは、
現場レベルのビジネスで日本人と外国人が一緒に仕事ができるかどうかということです。
著者は、日本人はビジネスでも日本流に固執すぎていると書いています。

外国人にとってのストレス要因として挙げていたのが、会議の多さと長さ。
これは、日本人同士でもやめてもらいたいと個人的に思います、本当に。

グローバル化は、言語の問題だけではないというのがよく分かります。
プレゼンの技術だけでなく、日本という文化をグローバルに見つめ直すのにも優れた一冊です。

category: 書く技術、伝える技術

thread: オススメの本

janre: 本・雑誌

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オンライン英会話の教科書/嬉野克也  


オンライン英会話の教科書オンライン英会話の教科書
(2013/08/27)
嬉野 克也

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今ハマッているのがオンライン英会話です。
月々6000円程度で毎日マンツーマン英会話ができるなんて、ホント便利な時代ですよね。
その良さをたっぷり語ってみようと思いますが、まずは本書の紹介です。

本書は、オンライン英会話を“使い倒す”ためのハンドブックです。

自分を変えたいという思いから、36歳になって英語学習をはじめた著者。
オンライン英会話で発話力を鍛え、仕事で外資系企業とのやりとりを任されるほど英語が上達したそうです。
「仕事で英語を使うって言われてもピンとこない」という人にとってロールモデルになるかもしれませんね。

その著者が、自身の経験をもとにオンライン英会話の効果的な活用法を紹介しているのが本書です。
正直に言って、オンライン英会話をやるなら、これは読まないと損です。

これは、数回オンライン英会話をやってみて思ったことですが、
正しい活用法を知らなければ、まず英語力は上達しないと思います。

オンライン英会話は、Skypeをつかって先生とマンツーマンレッスンを行うものです。
先生はみな本当に優しくてフレンドリーです。(そして何気に美人な先生が多い。笑)
僕は毎回「あー」とか「えー」とか言いながら、英語を考えるのにとても時間がかかってしまうのですが、
親切な先生方は、とても辛抱強くつき合ってくれ、気まずいムードにならないよう配慮してくれます。

それはとても良いことで安心できるのですが、しかし、それだけに親切心に甘えてしまいがちです。
極論を言えば、最低限の定型文と「何を言っているのかわかりません」だけをマスターしておけば何とかなってしまいます。

しかし、本当に身につけたい英語力は、自由に表現できるレベルのはず。
そのためには、受け身ではなく、能動的にオンライン英会話を活用していく必要があります。
そして、先陣を切ってその活用法を切り拓いて示してくれているのが、本書。
これを使わない手はありません。
何だって上達する一番のコツは、先達に“学び方”を学ぶことです。


本書は、効果的な上達に欠かせない予習と復習の方法や、実際のレッスンの“創り方”を紹介してくれます。
レッスンの内容は、テキストでもフリートークでも何でも、先生に自由に希望を伝えることができるのですが、これがレッスンのポテンシャルを引き上げる重要なポイントのようです。
自分のレベルにあわせて、最も効果的に発話力を向上させるレッスン方法を示してくれます。

その中でも最もレベルの高い活用法と感じたのが、3分スピーチです。
先生にピックアップしてもらったニュース記事をもとに、1分間で内容を考え、3分でスピーチを行うというもの。日本語だってなかなかできるものじゃないですよね。
オンライン英会話の先生は、だいたいフィリピンの方が多いのですが、みな知的好奇心が高いです。
そのため、スピーチ後には内容面、語学面どちらにおいても実に的確なフィードバックを与えてくれるそうです。


本書は、オンライン英会話の可能性を広げてくれます。
それはすなわち、自分自身の英語能力の可能性も広げてくれることを意味します。
早く3分スピーチのレベルまで英語力を高めたいと、勉強の意欲もかき立ててくれます。
英語を学びたい人には、ぜひぜひ読んでみてほしい一冊です。


最後に、オンライン英会話のおすすめポイントを挙げてみますね(まるで業者の宣伝みたいですが)。
僕としては、英会話教室を検討するなら、絶対にオンライン英会話をすすめます。

■何といっても安い
普通の英会話教室なら40分のレッスンが一回あたり5000円以上するのに対して、オンライン英会話は25分のレッスンを毎日受けると一回あたり200円未満(月額6000円程度のため)。破格の安さです。
■時間が自由に選べる
毎朝でも毎晩でも、その日の都合にあわせてレッスンの時間を気軽に選べます。人気の先生はすぐに埋まってしまいますが。通学時間なども気にする必要はありません。
■内容はフリー
先生は自分で選べるので、毎回先生をチェンジしたり、同じ先生のレッスンを続けて受けることもできます。内容は、テキストに沿ってやるのか、自由会話を行うのか、何かの記事をトピックとして会話を行うのか、自分の希望を伝えることができます。本書で紹介されるように、書いた英文を添削してもらったり、議題を与えられて3分間スピーチを行ったり、レベルの高い授業を自分でつくりあげることもできます。

category: 身に付けたい仕事術

thread: オススメの本の紹介

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不格好経営 チームDeNAの挑戦/南場智子  


不格好経営―チームDeNAの挑戦不格好経営―チームDeNAの挑戦
(2013/06/11)
南場 智子

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これはメチャクチャ面白かったです。
マッキンゼーを辞めてDeNAを立ち上げた著者による、悪戦苦闘の日々の記録です。
とても正直で、とてもユーモラスで、苦労も喜びもストレートに伝わってくる文章が、心に染み入ります。

正直に言って、僕はモバゲーなどはやった事もなければ興味もない人間なので、
DeNAの印象は時流を受けて一時的に勃興したベンチャー企業というイメージでしかありませんでした。
しかし、本書を読んで、とてもDeNAという企業が好きになりました。著者の思う壺です(笑)

≪DeNAの「素」の姿を知ってほしい≫
そうした前書きの文章に偽りはなく、DeNA創業以来の日々のありのままが描かれています。
失敗した経験についてもおおっぴらに詳細を公開しているのが潔くて、面白く、とても勉強になります。

特筆すべきは、やはり著者の人間力です。
これぞまさに社長の器、と感心させられるエピソードがいくつかあります。
誰よりも意思が強く、負けず嫌い。口がよく回って、ユーモアも充分。
社員とはフラットに接し、ときに厳しくあたったり、ときに自らの弱さを見せたり。
仲間に対する想いは人一倍強いらしく、本書の多くが社員それぞれのエピソードで占められています。

著者の歩んできた道のりを見ると、
≪津田塾大学卒業後、1986年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。90年ハーバード・ビジネス・スクールでMBA取得、96年マッキンゼーでパートナー(役員)に就任。99年同社を退社してDeNAを設立、代表取締役社長に就任。2005年東証マザーズ上場を果たす≫
バリバリのキャリアウーマン街道を走っており、さぞ日常もビジネスライクなのだろうと思わせます。

しかし、経歴の華々しさに比べて、その人生にはずっと人間味があります。
気は強いけれども、じつは繊細。夫の病気療養に際して、意外なほどの心の脆さを見せたりします(この看病のために、著者は社長を退いています)。

信頼できるパートナーがいて、かけがえのない家族がいる。
願ってもないチャンスに恵まれて、その一方で取り返しのつかないトラブルに見舞われる。
人生ってそういうものだよな、としみじみと考えさせられました。

本書からは、色んな人が色んなことを感じ、色んなことを学ぶことができると思います。
働くとは何か。経営とはどういうものか。
仲間とはどういう存在か。困難に立ち向かうにはどうすればよいか。

本書は、生の経験という何物にも代えがたい素材の詰まったテキストです。
ハウツー本は決して教えてくれない人生経験を学ぶことができると思います。

category: 一流の仕事力

thread: ビジネス・起業・経営に役立つ本

janre: 本・雑誌

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すぐに稼げる文章術/日垣隆  


すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)
(2006/11/30)
日垣 隆

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「読ませる文章」とはどういう文章か。どうすれば書けるのか。

ブログを始めてから、こうした類の本が目につきやすくなりました。
意識して探してみると、日本には文章術に関するハウツー本が溢れるほど存在していることがわかります。
その中から古本屋で手に取ってみた一冊が本書。

結論から言って、本書はアタリでした。
ジャーナリストの立場から「読ませる」文章術について指南してくれるのですが、非常に具体的で実用的。
鋭く攻撃的な文章のために、アマゾンレビューでは多くの不評を買っているようですが、無視しましょう(笑)

たしかに、公に出された他人の文章を「悪文」として紹介し、ダメな点を挙げ連ねていく“公開処刑”のようなスタイルなので、読んでいて正直あまり良い気はしません。
(アマゾンのカスタマーサービスの文章にまで牙を剥いていては、著者の日常生活はさぞ苦に満ちている事だろうと余計な心配をしてしまいます。。笑)

しかし、本気で良い文章を書きたいと思っている人々(僕もその一人です)にとっては、有意義な一冊であることは間違いありません。
「おもしろい文章」「うならせる文章」を書くために押さえるべき要諦を丁寧に示してくれます。
攻撃的な文章も「読ませる」テクニックの1つ。ライターは非難されてナンボといった意識も垣間見えます。

本書の中で、読ませる文章について、一言で語っている箇所があります。

文章がおもしろいということは、ひとことで言えば意外性があるということです。

同じことは、『「読む・考える・書く」技術』(午堂登紀雄著)でも述べられていたと記憶しています。

しかしまぁ、意外性のある文章を書くには、それなりの観察眼を持っていなくてはなりません。
そして、それはなかなかに難しい。
出来ないなら文章を書くことに向いていないんじゃないか、という人もあるかもしれません。
ですが僕は、向いているor向いていない、という区分けは嫌いです。
「向いていない」ことを挙げ始めると、何もできなくなってしまいます。

まずは、方法論を踏まえた努力です。
人と同じものを見ながら「意外性」をえぐり出す観察眼を磨くこと。
そして、見つけ出したものを最も効果的に演出するアウトプット力を鍛えること。
それらが「読ませる」文章術を身に付ける最短の道なのだと理解しました。

category: 身に付けたい仕事術

thread: 読んだ本。

janre: 本・雑誌

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インバスケット思考 究極の判断力を身につける/鳥原隆志  


究極の判断力を身につけるインバスケット思考究極の判断力を身につけるインバスケット思考
(2011/06/01)
鳥原隆志

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制限時間内に、いかにして数多くの未処理案件に対して精度の高い判断をくだすことができるか。
それが本書で紹介されている「インバスケット(=未処理箱)」と呼ばれるシミュレーション・ゲームです。
一流企業の管理職の昇格試験やトレーニングツールとして活用されているゲームだそうです。

日頃、部下の立場から上司に眺めていると、どうしても粗ばかり気になってしまうものです。
しかし、もし自分が上司の立場だったらとリアルに想定してみると、いかに難しい立場であるかを痛感します。

最も辛いと感じるのは、あらゆる案件に対して必ず何らかの意思決定を下さなくてはならないという点。
何しろ、自分のもとに集まってくるのは、部下の責任では判断を下せない、決断の難しい案件ばかりです。
しかも、日々鬼のような量の未処理案件が自分の手元に回ってくるわけで、悠長に悩んでいる暇もありません。

上司の立場には、衝動的な判断スタイルや、決断を先延ばしにする判断スタイルではなく、
計画的なプロセスを経た、論理的な判断スタイルが求められることになります。
そのスキルを試験する、もしくはトレーニングするためのゲームが、この「インバスケット」となります。

偉くなるためには、どうしても欠かせないスキルですよね。
本書では、インバスケット問題が掲載されており、実際に自分で試してみることができます。

まず、与えられたストーリーの主人公に自分がなりきる事から始まります。
設定は、自分が急きょ洋菓子店の店長を任され、「60分で20案件」を処理する必要に迫られたというものです。
単純計算では、1案件にかけられる時間は3分ですが、優先順位などを考慮して時間調整をすることになります。

問題の内容としては、次のような大小さまざまな案件があります。
副店長からの反歓迎メール、社員からの相談、提案、ミスの報告、客からのクレーム、部門間の対立、etc。
(……書いていて思ったのですが、上司のもとに集まってくるのは、ネガティブな案件ばかりですね)

それらの案件に対して、店長として短時間に適切な判断を下さなくてはなりません。
「きちんと処理をしておいてください」「みんなが納得するように話し合ってください」
「A案でいきたいと思いますが、B案も一応進めてください」
など、意思決定を避けるような回答は、もちろんダメです。

求められているのは、評価シート的に言えば、以下のような能力です。
・問題解決力 ・リスク管理力 ・全体最適視点 ・調整能力 ・問題発見力 ・統制力 ・人材活用力
上司となれば、自分なりの理念は胸のうちにそっと隠して、組織人として振る舞わなければならない必要が少なからず生じるでしょう。本書では、組織人として必要なスキルを再確認することもできます。

ぜひ時間を計って、実際にチャレンジしてみることをおすすめします。
リアルな問題ばかりで、共感しながらも頭をフル回転させる、素晴らしいトレーニングを体験できます。

これから出世する予定の方は、部下でいる時からこうしたスキルを磨くべきだと思います。
「俺は偉くなるんだ」という意識の高いビジネスパーソンにぜひ薦めたい一冊です。

category: 身に付けたい仕事術

thread: ビジネス・起業・経営に役立つ本

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ハングリーであれ、愚かであれ。―スティーブ・ジョブズ 最強脳は不合理に働く/竹内一正  


ハングリーであれ、愚かであれ。―スティーブ・ジョブズ最強脳は不合理に働くハングリーであれ、愚かであれ。―スティーブ・ジョブズ最強脳は不合理に働く
(2011/07)
竹内 一正

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本書が出版されたのは、東日本大震災後で、ジョブズ氏が亡くなる直前。
ジョブズ氏が三度目の病気療養に入った時期のものです。

タイトルは、ジョブズ氏の「伝説のスピーチ」の締めくくりのフレーズの引用です。
「伝説のスピーチ」を見た事のない方は、何をおいても、まず見てみるのが一番です。
You Tubeで見つけたので、下に貼り付けてみました。まったく便利な世の中です。

スタンフォード大学卒業式の演説ですが、未来を担う若者へのジョブズ流のメッセージが込められています。
すべてが自らの過去の経験に基づく教訓である、というのが説得力あります。




本書では、ジョブズ氏のキャリアや逸話を、脳科学などに関する著者の薀蓄を織り交ぜながら語っています。
(脳科学の知見は、本当に薀蓄に過ぎず、ジョブズ氏と全く関係ない知識ばかりです。読み飛ばしても構わないし、知識の補充に活用するのも良いかと思います。)

ジョブズ氏のキャリアに関する類の本を読んだのは、これが初めてです。
彼の本は書店には沢山並んでいるので、既にそれらを読んだ方には、もしかしたら退屈な内容かもしれません。
ただ、僕にとっては、意外な一面や優れたエピソードを知る事ができる、丁度よい本でした。

デザインに誰よりもこだわりを見せる完璧主義者。
要求は厳しいが、部下の自尊心を刺激して挑戦に駆り立てる才能を持っている。
無責任で感情的で、社内抗争を平気で引き起こし、そして権威主義的かつ独善的であった。
他社製品を徹底的にこき下ろしながら、自社製品の優位性に説得力を持たせるスピーチの天才。

ジョブズ氏を形容しようとすると、色んな人から色んな言葉が出てきます。
良い面も悪い面もありますが、いずれにしても間違いないのは、まっすぐで魅力的な人生を歩んでいたこと。
その人生そのものが、「伝説のスピーチ」で語られた
「Stay hungry, Stay foolish(ハングリーであれ、愚かであれ)」を体現している事がわかります。

「伝説のスピーチ」を見て、本書を読んで、また「伝説のスピーチ」を聞く。
そうすれば、ジョブズ氏の人生観が深く伝わってくると思います。



さて、余談になりますが、マイクロソフトのノキア買収が話題となっています。

スマホ市場は常に変化が激しい分野です。
ジョブズ渾身のiPhone投入でアップルがスマホ市場のトップに躍り出たと思ったら、
いま世界を見渡せば、スマホ市場を席巻しつつあるのはグーグルのアンドロイド登載のサムスンです。

一昔前に圧倒的な市場シェアを誇っていたノキアは凋落の一途をたどっており、
同じく時代に乗り遅れたとされる「ソフトウェアの巨人」マイクロソフトとの
実質的な事業提携に踏み切りました。「敗者連合」などとも揶揄されています。
しかし、過去の勢いの巻き返しを図り、互いに背水の陣を敷いた両者は、なりふり構わぬ様子です。

そして、アップルはと言えば、来週10日に発表会を開くことが報じられています。
そこで新型iPhoneを披露するとも言われており、あくまで「ハングリー」な姿勢を見せつけています。
また最近では、アップルがテレビ市場に参入するとも噂されているようです。

本書でも触れられていますが、これまでのアップル成功の一因は、
「細部を押さえながらも、マクロから一網打尽にするインフラ構築力」にあります。
つまり、既存のインフラを取り壊し、ゼロから新しく構築してしまう所に強みがある。
例えば、iPodをヒットに導いたiTunesストアというインフラサービスが好例です。
本書では、局所しか見ていない日本のメーカーと比較しながら、アップルの大胆な戦略を讃えています。
今後発売されるかもしれない、新型iPhoneも新型テレビも、
通底するのは、アップル独自のインフラサービスを用いたビジネスモデルだろうと思います。

アップルという企業には、どうしてもジョブズ氏の姿を重ね合わせてしまいます。
未だにジョブズ氏の精神が根付いていると同時に、その亡霊を振り払っているようにも見えてしまいます。

過去の巨像に捉われるアップルに、過去の栄光を取り戻そうと奮闘するマイクロソフト。
そして、飛び入りで参加してきた、新進気鋭の韓国企業であるサムスン。
主観的なイメージではありますが、そんなプレーヤー達が入り乱れるスマホ市場の、今後の行方が面白そうです。

category: 一流の仕事力

thread: 読んだ本。

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使えるマキャベリ のし上がるための心理術/内藤誼人  


使えるマキャベリ のし上がるための心理学 (ちくま新書)使えるマキャベリ のし上がるための心理学 (ちくま新書)
(2011/03/09)
内藤 誼人

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タイトルにひかれて購入。
マキャベリの狡猾なイメージを上手に喚起していると思います。
これは、予想以上にためになりました。

著者はビジネス心理学者。
数多くの心理学関連の著書があるので書店や電車内の広告で見たことある人も多いはず。
一方、マキャベリは、ルネサンス期のイタリアの政治思想家。
性悪説のもと、勝つためには手段を選ばない「マキャベリズム」と呼ばれる超現実的な思想で有名です。
本書は、マキャベリの言葉を引用しながら、心理学の知見を絡めつつ、現代のビジネスへ応用するというスタイルを取っています。

『君主論』に代表されるように、マキャベリの思想は統治者に関するものが主ですが、それがビジネスにおける心構えや戦略に通じることがわかります。
たとえば、マキャベリは『君主論』で次のように述べています。

君主たらんとする者は、種々の良き性質をすべて持ち合わせる必要はない。しかし、持ち合わせていると、人々に思わせることは必要である。いや、はっきりいうと、実際に持ち合わせていては有害なので、持ち合わせていると思わせるほうが有益なのである。思いやりに満ちており、信義を重んじ、人間性にあふれ、公明正大で信心も厚いと、思わせることのほうが重要なのだ。


なんともマキャベリの思想がわかりやすく現れている文章です。
本書を読んでいると、内面と外面をはっきり区別することの重要性を説いている文章がいくつかあります。
あくまで性悪説の立場なので、性格の良さなどはまるで信じていないが、それでいても外見が良ければ問題ない、と言う事です。

著者の解説では、心理学的にも悪い心を「抑圧」しようとすると悪循環に陥ってしまうと言っています。
心理学的には「アイロニック(皮肉)効果」と言うそうで、「○○について考えてはならない」と言われると、皮肉なことに、その禁止された「○○」について考えてしまう、という心理効果です。
つまり、内面に悪い心があったとしても、あるがままを受け入れるべきで、しかし、外見にだけは気を遣わなくてはいけないとするマキャベリの考えは、心理的にも健全であるということです。

マキャベリの思想を見ていくと、イメージどおりの狡猾さと厳しさが伝わってきますが、それと同時に、自らにも厳しいストイックな姿勢がうかがえます。
著者は、高校3年生のときに触れたマキャベリの思想が、現在の執筆活動にも多大な影響を与えていると述べていますが、たしかにマキャベリの言葉はとてもためになる事ばかりです。

ビジネスの世界を上手に渡り歩いていくための術を学ぶ事ができる一冊。
特にストイックな感じが好きな人におすすめです。



一つだけ余計なことを。

本書のあとがきで、最近は「社会貢献」を標榜する企業が多いことに触れ、著者は次のように述べています。
「『社会貢献』などというキレイごとを標榜していると、競争に負けないためのエネルギーが失われてしまうのではないかと私は危惧する。」
企業は貪欲に利潤を追求しなければならない、という主張の中での一文です。

が、この部分については、全くもって反対です。
「社会貢献」の世界は思っている以上に過酷な競争が繰り広げられています。
そして、「社会貢献」への思いは立派なエネルギー源となっています。

世界で最も自由と競争と資本主義の進んだアメリカの現状を見れば明らかです。
企業はこぞって「よき企業市民」を掲げて「社会貢献」にいそしんでおり、
ビジネスの世界で名を挙げた成功者は、ほぼ間違いなく「社会貢献」に金と労力を奉仕しています。

「社会貢献」と「競争」「貪欲さ」は無縁ではない。
さらに言えば、純粋な意味での「利潤追求」とも合致する「社会貢献」も現れはじめています。
色んな意味で、「社会貢献」はアツくて見逃せない分野となりつつあります。

……本の最後の些末な箇所に噛みついてしまい、すみません。
予想以上に良い本であっただけに、最後にどうしても一言添えたくて、書き記しておきました。

category: 身に付けたい仕事術

thread: オススメの本の紹介

janre: 本・雑誌

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ドットコム仕事術/大前研一  


ドットコム仕事術ドットコム仕事術
(2003/07/19)
大前 研一

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なぜ大前氏の頭脳は世界から求められるのか。

本書は、 「企画発想力」「交渉力」「営業力」「転職」「生活習慣」「人生設計」など、
ビジネスに欠かせない計11分野にわたって、大前流の仕事術が幅広く学べるお得な一冊です。

本書が出版されたのは約10年前。
しかし、その内容に色褪せた所は見当たりません。
中身は著者が長年の経験で培ったビジネスの土台となるノウハウばかり。
常にグローバルを意識してビジネス脳を鍛え続ける、著者の貪欲な志向と習慣はさすがと感じます。
幅広いテーマを扱った自己啓発書なので、大前氏の著書の入門書としても適当かもしれません。

優れた経営者がよく口にするのが、「ビジネスのヒントは日常生活の中にある」ということ。
本書を読めば、大前氏も例外ではないことがよくわかります。

家族とスーパーに買い物に行ったとき、
通勤電車で中吊り広告を眺めているとき、
何百という数の新聞の記事や雑誌を読んでいるとき。
常に頭をフル回転させ、日常で見るもの触れるもの全てを材料にしてビジネス脳を鍛えています。

他の著書でもよく述べられている事ですが、
著者は常に「自分だったらどうするか」を考えていると言います。

「自分が○○の大統領だったら、どうやって経済を立て直すだろうか?」
「自分があの企業の社長だったら、どうやって業績を回復させるだろうか?」

そして、このような規模の大きな戦略トレーニングと同様に、
日常の小さな「なぜ」「なるほど」も決して無駄にしません。

「なぜ、車内放送で宣伝をしないのか?」
「スーパーの生鮮食料品を効率的に売り切るためにはどうしたらよいか?」

こうした日々の思考のトレーニングが、世界中から求められる頭脳を鍛え上げるコツなのでしょう。



もう一つ、大前氏の頭脳の源泉を紹介します。

「起業家に必要な≪パスファインダー精神≫」という章で、著者の起業家精神が著されています。
「パスファインダー」とは、「新しい道を探す者」という意味だそうです。
そこで著者は、次のように述べています。

パスファインダーになりたいという抑えがたい欲求が私にはある。まだ誰も足を踏み入れたことのないジャングルに入り、自分で新たな道を切り拓きたい。リスクがあろうとも、未知の世界に何があるのかを知りたいし、まだ誰もやっていないことに挑戦したい。舗装された道は歩きたくない。つねに、そんな好奇心、開拓者精神が私を突き動かしてきた。


まるで冒険家です。フロンティア精神、パイオニア精神とも言えるでしょう。
常に世界の最先端で活躍してきた人の言葉だけに、重みと説得力があります。

これからはグローバルで渡り合える個々の突出した才能が経済を牽引していく時代です。
大前氏は、ビジネス・ブレークスルー大学など起業家養成にも注力していますが、
次世代に「未知のジャングルを恐れずに突き進む人材」を残したい、と本書で述べています。

僕も次世代を担う社会人の一人として、その貪欲な好奇心を見習うべきだと感じました。

category: 身に付けたい仕事術

thread: ビジネス・起業・経営に役立つ本

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パーソナル・マーケティング/本田直之  


パーソナル・マーケティングパーソナル・マーケティング
(2009/11/19)
本田 直之

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学歴やキャリアも関係ない。そんな風潮が広まりつつあります。
アメリカ型の自由主義がグローバル化とともにやってきて、日本の社会にも着実に根付きつつあるのです。

それではこの現代において、会社という“寄る辺”から放り出されたら一体どうするのか。
本屋の書棚には、そうした世相がよく表れています。
ビジネスパーソンのためのスキルアップに関する本がずらっと並んでいる事がわかります。

大前研一氏も『下剋上の時代を生き抜く即戦力の磨き方』で、
パーソナル・ブランディングについて、「『値札』と『名札』を手に入れよ」という話をしています。

「『値札』というのは、労働市場におけるその人の値段のことだ」
「一方、『名札』というのは、お前はいったい何ができるんだということだ」
「誰が見てもわかる『値札』と『名札』を持っている人は、この先会社や国がどうなろうが、絶対に生きていける。ジャングルで生きていくための強力な武器になるのである」
「実際アメリカのビジネスパーソンは、この『値札』と『名札』のことしか考えていない。彼らは会社も、自分に『値札』と『名札』をつけるのに利用できるかどうかで選ぶのだ。いまだに一流企業に勤めていることがステイタスだと思っている日本のビジネスパーソンとは大違いだ」

本書は、そんなジャングルと化したグローバル時代を生き抜くためのサバイバル術の本です。
つまり、“自分”を“労働市場”に売り込むマーケティングについての手法が述べられています。

ただ一点、注意点があります。
著者は「パーソナル・ブランディングの上級編」と記述しているとおり、本書では自分の価値をどう魅力的にアピールするかという点についての指南書であり、所謂“自分磨き”の手法については触れられていません。
つまり、売り込むべき“強み”を持っていない人は対象外です。
言うなれば、本書は「値札」を高めるための本であって、「名札」については他の自己啓発書でスキルアップをはかってくれと言う事です。

内容としては、自分を客観的に見直して、
「自分の持っている強みは何か?」
「自分のマーケットはどこにあるのか?」
「自分をどうやってプロモーションすればいいのか?」
など、企業のマーケティングとほぼ同様のフレームを用いて、自分をPRする方法を紹介しています。
自分の「強み」を洗い出すためのワークなどもあり、自分を客観視する良いトレーニングともなるでしょう。

誰かが「自らを『自分株式会社』の経営者と考える」と言っていたのを思い出しました。
著者の示すパーソナル・マーケティングも、意味する所に大きな差異はないでしょう。

本書の目標とするところは、「個人ブランド」をつくることです。
経験と実績をつくって、相手の信用に応え続けることで、ブランドの認知度と信用が確立するようになる。
なんとも壮大な感じがしますが、本書はその道筋を示してくれています。

ヘッドハンターから声がかかる人物になる。メディアに取り上げられる。
そのくらいの意気で自分の「値札」と「名札」の研磨に励みたいものです。

category: 身に付けたい仕事術

thread: ビジネス・起業・経営に役立つ本

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TEDトーク 世界最高のプレゼン術/ジェレミー・ドノバン  


TEDトーク 世界最高のプレゼン術TEDトーク 世界最高のプレゼン術
(2013/07/18)
ジェレミー・ドノバン

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TEDの講演会をご存じでしょうか。
一言で言えば、“世界最高のプレゼン大会”です。
(TEDは講演会を主催する非営利組織。)

毎年1回、カリフォルニア州ロングビーチにて、世界的な講演会が開かれています。
講演者は、テクノロジー、エンターテイメント、デザインの3分野(頭文字を取ってTED)に関する「広げるに値するアイデア」(Ideas worth spreading)をプレゼンします。
講演するのは、ビル・ゲイツ、ヒラリー・クリントンら著名人をはじめとする、驚くべきアイデアやストーリーを持った、頭抜けて有能な人々ばかり。
各人に与えられた時間は18分。その短い時間に世界を変えるようなアイデアを詰め込みます。

観た事ある方はわかると思いますが、講演者のプレゼン技術は世界最高級です。
プレゼンの見本を観たいと思ったら、ぜひ一度は観てみるべきです。
講演会の動画は無料公開されており、ボランティアによる日本語の字幕が付いた動画も観ることができます。
易しい言葉で語っているので、英語の勉強にもなります。

TEDのアプリをダウンロードすると沢山の無料動画が視聴できます。
You Tubeでもいくつか観ることができますで、騙されたと思って一度観てみてください。

ちなみに、僕が気に入っているのは、このプレゼンです。
ダニエル・ピンク「やる気に関する驚きの科学」


色々なサイトでオススメ動画が紹介されているので、まずは人気プレゼンから視聴するのが良いかと思います。



前置きが長くなりましたが、本書の紹介に入ります。
本書は徹底的にTEDの人気動画を研究して、その共通項=プレゼンの極意を書き出しています。
ちなみに、著者自身も講演家だとのことで、TEDでスピーチを披露した事もあるそうです。

本書では、プレゼンにおけるストーリー構成から、表現方法、ジェスチャーのテクニックにまで触れています。
が、基本的には「百聞は一見にしかず」であり、百の説明より、まずはインパクトのあるTEDの動画を観ることをオススメします。
例えば、上記で紹介したダニエル・ピンクの動画をもとに、本書の一部を紹介してみたいと思います。

○核となるひとつのアイデアで勝負
 本書では、格となるアイデアをもとに、事実とストーリーを積み重ねていくべきだと書かれています。
 上記動画のプレゼンで主張される事は一つ。「内的動機づけの重要性」です。
 それを、対立図式を用いてわかりやすく聴衆の頭にイメージさせながら、様々な裏付けと共に説明しています。
 「20世紀に機能した外的動機づけ=アメとムチ」
  Vs
 「21世紀に求められる内的動機づけ=自主性、成長、目標」

○アイデアは短いキャッチフレーズで伝えよう
 本書では、3語~12語でまとめられる印象的なキャッチフレーズを用意すべきと説いています。
 このプレゼンでは、以下の11語のフレーズが繰り返し口にされています。
「There’s mismatch between what science knows and what business does.」
 核となるアイデアを、インパクトある短い言葉にして繰り返し語ることで、聴衆の心に刻まれます。
(ただ、この方法は英語特有という側面もあり、日本語では少し工夫が必要であることが、訳者あとがきに記述さ れています。)
 
○スピーチの構造は3つのタイプから
 本書では、効果的なスピーチのタイプとして、以下の3つを挙げています。
 ①<現状―問題提起―解決策>型 ②時系列型 ③アイデア・コンセプト型
 本書内では①の例として、ダニエル・ピンクの上記動画のプレゼンを挙げています。
 流れとしては、まず現状を述べ、次にその現状の欠陥を示し、最後に問題の解決策を提示します。

○身体を使ったコミュニケーション
 本書では、効果的なジェスチャーを行っている例としても上記動画を紹介しています。
 これは説明するまでもなく、身振り手振りと、場所の移動まで効果的に用いられている事がわかります。

○スピーチの締め方
 動画では、非常にわかりやすく結論部分がまとめられています。
 本書では、聴衆が「なんのために」スピーチを聴いていたのかを印象づけ、聴衆が今日からでも正しい方向に動 き出せるように示すことが望ましいと説明しています。
 その方法としては、聴衆にスピーチが結末に向かっていることを示す必要があるとも述べられています。
 また、聴衆の注意をひくため、「間」を置く事も効果的であるとアドバイスしています。

 それにしても、上記プレゼンの締め方は最高にカッコいいですよね。
 最後に「間」を置いて、声量を絞り、最大限、聴衆の関心を引き付けておいて、、
 「and maybe, maybe, maybe…we can change the world」

 こんな刺激的で効果的なプレゼンが出来るようになりたいものです。
 教養とプレゼンと英語が学べる優れた教材として、しばらくはTEDに夢中になってしまいそうです。

category: 書く技術、伝える技術

thread: オススメの本

janre: 本・雑誌

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小泉進次郎の闘う言葉/常井健一  


小泉進次郎の闘う言葉 (文春新書 922)小泉進次郎の闘う言葉 (文春新書 922)
(2013/06/20)
常井 健一

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昨日の伝える技術の関連で、本書を購入しました。

永田町一の“伝道師”である小泉進次郎氏の演説は、
一度聞いた事ある方ならわかると思いますが、非常に巧みです。
二世という色眼鏡を抜きにしても、進次郎氏の発する言葉には聴衆の心を掴む力があります。
本書は、ノンフィクションライターである著者が、選挙期間中の演説のために全国行脚する進次郎氏に密着して、その演説の言葉を取りそろえた“進次郎語録”のような内容になっています。



応援演説に進次郎氏が来る。
それだけで会場には中年の女性の群れができるそうです。
そして、颯爽と本人が登場すると、街頭がピンク色に染まる。
「永田町のプリンス」は、オバサン達にとって「会いに行けるアイドル」なのかもしれません。

応援演説なのに、聴衆の関心は候補者ではなく、進次郎氏ばかりに向けられます。
候補者の名前を一生懸命に訴えても、マダム達は携帯で写真を撮るのに夢中で、その声は虚しくも届きません。
もちろん、聴衆の中には聞く耳を傾ける人もいるのでしょうが、その圧倒的な存在感と巧みな話術が候補者を食ってしまい、逆に候補者の身をすくめてしまっている様子もうかがえます。

進次郎氏の演説には、具体的な政策はありません。
池上彰氏も、演説に中身がないことに触れ、「大したこと言っていない」「素人はこうやって上手く言いくるめられる」とバッサリと言い捨てたそうです。
本書でも「進次郎氏の演説には「政権公約」の“せ”の字も出てこない」「国家像が見えてこないのは、彼の大きな課題なのかもしれない」と指摘されています。

しかし当の本人は、与えられた使命を全うしているに過ぎません。
「客寄せパンダ」と呼ばれようと、候補者と自民党に風を呼び寄せるため、そして自らの政治家としての成長のために日々、自らの刀を研磨している様子がうかがえます。
過密スケジュールの中で奮闘するストイックな姿には、浮かれている隙が見当たりません。

32歳という若さを充分に自覚しているらしく、常に振る舞いは謙虚。
多くの若い同志の集まった青年局を束ねる一方で、年配議員の前では人一倍相手を立てる。
将来を見据え、したたかに地固めをしている一面もうかがえます。
米国の戦略シンクタンクで学んだ経験もあり、過去の政権の”敗因”を研究していたとか。

終盤に本書ではこう書かれています。
「進次郎氏に半年間密着する中で印象的だったのは、「改革」を連呼しながら天下国家を語りたがる従来の政治家像とは異質の、国民の言葉にじっくり耳を傾けようとする姿勢である。」

政策の話や未来のビジョンの話になると、慎重に言葉を選ぶ進次郎氏。
有能で努力家であることは疑いませんが、その”志”は良い意味でも悪い意味でも非常に謎めいています。
このような新しいタイプの政治家が今後花開いた時に、どのように政治を動かしていくのか。
既にその人気ぶりは政治を動かすほどではありますが、未来を生きる世代の一人として、進次郎氏の将来の活躍に対して僕は期待を込めたいと思います。



ちなみに、週刊ダイヤモンドの記事で、著者は「演説の極意」として、以下の5つを挙げています。

1.聞き手の反応を拾う
2.不都合な点を明かす
3.つかみのネタは現地調達
4.知ったかぶりはしない
5.難しい問にも瞬時に返答

本書では、オバマ氏の演説など他の有名な演説を引き合いに出して、進次郎氏の言葉を解説する箇所が多くあります。当然、進次郎氏もそうした演説を研究しているのでしょう。
聴衆の心を掴む演説には、やはり共通したコツがあるものです。
上記のようなポイントを意識しながら演説内容をチェックすると、その話術の仕掛けがより理解しやすくなるだろうと思います。

category: 一流の仕事力

thread: 読んだ本

janre: 本・雑誌

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伝え方が9割/佐々木圭一  


伝え方が9割伝え方が9割
(2013/03/11)
佐々木 圭一

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昨日の半沢直樹と同様、こちらも大ヒット中です。
「週刊ダイヤモンド」の特集を読んで、思わず購入しました。

伝える技術については世に数多くの本が溢れています。
が、その多くは論理力やプレゼン、もしくは交渉術に関する本です。
(例えば、話の組み立て方はこうするべき、伝える内容は本質的なものに絞る、相手に好感をもたれるネタを取り入れる、言葉より視覚に訴えるべき、など)

それに対し、本書は相手の心に届く伝え方、という技術を紹介しているところに特徴があります。
どうやったら相手の心に刺さるか、心の琴線に触れられるか、心を誘導できるか。
まさにコピーライターに求められる技術を、日常のコミュニケーションにも援用しようとしたのが本書です。

本書の冒頭では、「伝え方」を改善すること=人生を改善すること、と言うような内容が書かれています。
「伝え方」で全てが決まるとは思いませんが、たしかにその重要性は理解できます。
いくら気持ちが強くても、「伝え方」が悪ければ、伝わりません。
逆に、「伝え方」が良ければ、どんなマーケティングよりも宣伝効果を持つ場合もあります。

本書では、コピーライターとしての長年の経験から著者が導き出した「強いコトバ」の法則が紹介されています。
その内容は、驚くほど単純化されており、知っていて損はないと思います。
(「週刊ダイヤモンド」の記事を読めば、その全容をわかりやすい図とともに把握する事ができます。)

さすが伝えるプロだと感じます。
人の心に掴む「伝え方」を感覚的ではなく、体系的に技術としてまとめている所が素晴らしいです。
ベストセラーになったのは、やはり“言葉の訴求力”を存分に発揮できたからなのでしょう。

あの“知の巨人”佐藤優氏も「ベストセラーになるには、何かしらの理由がある」と言って、ヒットしている本は雑な本であっても一通り目を通しているようです。
ベストセラー本は、なぜヒットしたのか、という視点から読むのも面白いと思います。

category: 書く技術、伝える技術

thread: 最近読んだ本

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