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カテゴリー「上記以外のビジネス書」の記事一覧

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ブラックな職場で奮闘するOLに勇気をもらう!/『督促OL修行日記』榎本まみ著  


督促OL 修行日記督促OL 修行日記
(2012/09/22)
榎本 まみ

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ようやく内定にありついたクレジットカード会社に就職してみたら、
債権回収の督促オペレーターの職場だった!
1時間60本のノルマの中で、客にさんざん罵詈雑言を浴びせられながら、
朝7時から夜11時まで会社に閉じ込められる―。

本書で綴られているのは、「ブラック」な職場で「生き残っている」OLの奮闘の日々です。

つらい職場で生き抜く人々に勇気をもらう


まぁ、ほんとうに過酷な労働状況が、ひしひしと伝わってきます。
けれども、そうした職場の中で、踏ん張って自分なりの生き抜く術を身につけたからこそ、
こうして本を出版するに至ることができている。

著者は、自分のことを「弱者」と言っていますが、普通の人から見れば、
驚異的なハートの持ち主です。この「武器」はどこでだって通用するはず。
これはもう、著者のかけがえのない長所だと思います。

『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』という
ブラック企業で働く青年の様子をコメディチックに描いた映画がありましたが、
そうした劣悪な環境で耐え抜き、自分なりの生き方を見出していく人々の姿を見ると、
「もっと自分も頑張れるはず」という気持ちになります。

もちろん、過酷な労働環境を礼賛しているわけではありませんが、
このような小説や映画をみて、「自分がこの立場だったら」と疑似体験してみるのは
自分の人生を図太くするうえで、とても価値のあることだと思います。

督促のコツや、恫喝されても動じないテクニックも学べてしまうオススメの本です。

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仕事ができる人はなぜワインにはまるのか/猪瀬聖  


仕事ができる人はなぜワインにはまるのか (幻冬舎新書)仕事ができる人はなぜワインにはまるのか (幻冬舎新書)
(2012/09/28)
猪瀬 聖

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上司がワイン好きなので、少しでも話を合わせられるようにと思い、買ってみました。
かなりのワイン通のようで、語らせると嬉しそうに延々話してくれます。

それにしても、たしかに本書のタイトルのとおり、“仕事のできる人にはワイン通が多い”というイメージがあります。実際、本書によると、日本人の億万長者番付の上位5人のうち3人はワイン好きだそうです。

どうしてでしょう?
優秀なビジネスパーソンは年収が高いから高級ワインという趣味に手を出せるのか、
それとも、高級ワインを知る事が一流の社会人に仲間入りするための“切符”のようなものなのか。
色々と想像を巡らしてしまう、なかなか鋭いタイトルだと感じました。

本書の著者は、ジャーナリストであり、自身も「シニアワインエキスパート」という資格の持ち主です。
仕事柄、優秀なビジネスパーソンとの付き合いが多く、その中で感じる疑問が本書のきっかけになったそうです。
本書では、ビジネスで成功したワイン通の方々への取材を通じて、ワインの効能を探っています。

ネタバレになってしまいますが、本書タイトルの答えを2つだけ紹介します。

①ワインの種類が非常に多彩で、奥が深いため

一般の居酒屋に行けば、置いてあるワインの種類なんて高が知れていますが、実はワインの種類はカクテルよりも多く、それゆえに奥深くてミステリアスなのでそうです。
誤解を恐れずに単純化して言えば、ワインの種類は「ブドウの品種×産地×熟成の度合い×造り手」の分だけ可能性があります。
その中で、たとえばEUの承認しているワイン用ブドウは約400種類、フランスの公認している原産地は約400もあるとのことで、その掛け算を考えると、無限の可能性が想定されます。

では、なぜ種類の豊富さが仕事のできるビジネスパーソンにつながるのか。
1つは、ワインの奥深さが優秀な人々の知的好奇心とチャレンジ精神を刺激するのだと著者は言います。
レバレッジシリーズでお馴染みの本田直之氏も「経営者ってみな知識欲が強い。好奇心も強くないとビジネスでは成功しない。」と語っているそうです。

もう1つは、コレクションへのこだわりがビジネスに通じるためです。
本書でインタビューされている成功者の方々は、みな趣味であっても全力で向き合っています。
遊びで始めたコレクションを仕事にしてしまう人もいたりして、何でもこだわって深く追求する性格がビジネスの成功のコツなのかもしれません。
そして、ワインはそのコレクション欲を満たす絶好の趣味であるというわけです。

②人脈づくりに役立つため

仕事のできる人にワイン通が多いならば、必然的に、ワイン通になることが優秀な人々と近づく人脈づくりの一手となります。一流の人々は好んでワインイベントを開くので、参加するにはワインを学ぶ必要があります。
僕の上司も、ワインを介すことで普段出会えないような優秀な人とのつながりを持つことができると語ってくれたことがあります。
また、ビジネスの世界ではワインが世界共通のお酒となりつつあるようで、グローバルに活躍する人にとっては、他国の経営者と一緒にお酒を飲むならワイン、という認識があるようです。


他にも、できるビジネスパーソンがはまるワインの魅力として、ストーリーがあること、健康によいこと、一種の芸術作品であること、心が癒されることなどが挙げられています。
また、本書では、ワインの基礎知識や、できるワイン作法についても紹介されています。
ワイン初心者の方や、仕事のできる人々に仲間入りするきっかけを探している人におすすめな本です。

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ひらめき脳/茂木健一郎  


ひらめき脳 (新潮新書)ひらめき脳 (新潮新書)
(2006/04/15)
茂木 健一郎

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「アハ!体験」って少し前に流行ったのを覚えているでしょうか。

白黒画像を見て、何の絵柄かを考えるのだけれども、なかなかわからない「アハ!ピクチャー」。
動画の一部分が少しずつ変化していくのだけれども、なかなかその箇所に気づかない「アハ!ムービー」。
本書にも、「アハ!ピクチャー」の例が4つほど掲載されています。
気になる方は、画像検索やYouTubeで調べればすぐに出てくるので、試してみてください。

「アハ!体験」とは、ひらめいた時の英語の表現である「Aha!」を用いた脳科学の言葉です。
パッと見ただけでは、何が描かれているのか、何が変化しているのかわからないのですが、じっと見ているうちに、突然「わかった!」という感覚がやってきます。
数年前、そんな「アハ!体験」を「世界一受けたい授業」など多くのメディアが取り上げ、その時にはじめて茂木氏を知ったという人も多いかと思います。

本書では、「アハ!センテンス」なるものも紹介されています。
これは、一見整合性がないかに見えるセンテンスに、あるシチュエーションを与えてやれば、「なるほど!」と意味あるものに思えるというものです。

1つ本書の例を紹介します。

「時速20キロで走る友達と会話をしながら、僕は時速10キロで走った。」

まるで謎かけのようですね。
答えは本記事の一番下に載せましたので、少し考えてみてください。


さて、この「アハ!体験」が一体、人間の脳に何をもたらすのか。
人間の脳は、「アハ!体験」時の0.1秒ほどの間に、驚くほど集中的に神経細胞の活動が脳内で生じ、脳にとっての報酬であるドーパミンが放出されるそうです。
これが、つまり「ひらめき」の瞬間の脳内のメカニズムそのものであると言うのです。

本書では、「ひらめきがなぜ生じるのか」という著者の研究テーマを、脳科学の専門家として解説しています。
ひらめきを生み出す環境、ひらめきと「ど忘れ」の関係、不確実性とドーパミンについてなど、やや専門分野の話も説明されますが、先に「アハ!体験」での感覚を体験しておくことで、イメージしやすくなっています。

著者は、創造性は「体験×意欲」の掛け算で表されると言います。
僕なりに簡潔にまとめますと、「体験」とは、創造性のもとになる記憶を指します。
「創造することと思い出すことは似ている」と述べられていますが、「ど忘れ」の状態から記憶を呼び出す時の感覚と、「アハ!体験」の感覚が似ていると言えばイメージしやすいかと思います。
土台となる記憶の蓄積が豊かであるほど、創造の可能性も広がるのです。

そして、「意欲」ですが、「脳をエネルギッシュに働かせること」を指すそうです。
「芸術は爆発だ!」で有名な岡本太郎氏を引き合いにして説明されています。
個人的に思うことを付け加えると、些細な「ひらめき」を大事にすることも「意欲」の内ではないかと思います。


「ひらめき」(≒革新的なアイデア)というのは、いつの時代でも求められるものですが、
脳科学の分野で、ひらめきのメカニズムについての研究が進んでいると思うとワクワクしませんか。
約7年前に出版された本ですが、脳の可能性を感じさせてくれる、夢のある教養書でした。


【アハ!センテンスの答え】
友人とスポーツジムに行き、自分は時速10キロの設定で、友人は時速20キロの設定にしてルームランナーで走りながら会話した。

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挑戦する脳/茂木健一郎  


挑戦する脳 (集英社新書)挑戦する脳 (集英社新書)
(2012/07/13)
茂木 健一郎

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脳はなぜ挑戦することを求めるのか?
本書のあとがきでは、「「新しい風景」を見たいから」とやや詩的に表現されています。

脳が挑戦の先に得られるものは、成長に他なりません。
ただ、それは脳の数値的な「機能」を「鍛える」という機械的な意味ではありません。
「脳が成長するとは、もっと劇的な現象である。」と著者は説明しています。
「自分自身の身体感覚が変わるのである。新しい自分になる。世界の見え方が一新される。」
例として著者は、アインシュタインの相対性理論を生み出した出来事と並列して、縄跳びの三重回しを跳ぶ事ができた幼い頃の自身の出来事を挙げています。
そうした大小の「劇的な現象」を求めて、脳は挑戦し続けます。

本書では、脳科学者、茂木健一郎氏の執筆した月刊誌の連載記事を編集した本です。
避けられない運命や困難を前にして、文脈を飛び越えて挑戦することの意義を説いています。

多くの教養的な知識が引用されており、哲学的な要素を多分に含んだ内容となっていますので、モチベーションを手軽に高めてくれる“エナジードリンク”的なものを求めると、痛い目を見るかもしれません。
ただし、非常に興味深い内容ばかりなので、どんな方でも興味があれば一読される事をオススメします。



本書のテーワードの一つは、「偶有性」。
偶有性とは、一言でいえば、何が起こるかわからないという状況のことです。
著者は、「偶有性」を自身の研究の一大テーマに掲げており、日本の風土病として「偶有性忌避症候群」を挙げており、これが日本の不調の唯一の原因であると断言しています。

日本人は、何が起こるかわからないという状況に耐えられない。
「予想できないこと」を極端に恐れ、逃げたがる傾向があります。
だから「お受験」に走り「負け組」を避けたがる。そして、「人生の正解」を求めて人生を彷徨います。

日本の常識は世界の非常識。
本書では教育現場の例が説明されていますが、日本の教育は「標準化」と「管理」が行き過ぎています。
(例…教育の内容をコントロールする教科書検定制度、大学が「偏差値」で順番づけられるという思い込み)
偶有性に適用するための能力が磨かれないことが、日本人の成長力を妨げていると著者は主張しています。

「偶有性忌避症候群」の説明された章は次のように締めくくられています。

経済の不調で失われたGDPよりも恐ろしいのは、日本人が来るべき偶有性の文明へ移行する上で不可欠な学習機会を失うことだろう。偶有性の海に飛び込み、未知の領域に挑戦することでしか、今の苦境を脱することはできない。日本人の「挑戦する脳」が本気になるべきときが来ている。




そもそも「生」それ自体が偶有性のもとに成り立っています。

人は生まれる環境を選ぶ事はできません。
生まれた瞬間から人生は「偶然」のもとに成り立っており、人それぞれ違う。
そして当人にとって、それは動かす事のできない「必然」です。
しかし、その偶有性を受け入れて成長するための「挑戦する脳」が人間に備わっている。

1990年代からずっと日本社会は停滞していると言われています。
僕が小学生を卒業する頃、僕の生きてきた10年は「失われた10年」と名付けられました。
そして、成人になるとそれは「失われた20年」へと変わっていました。
僕の歩んできた時代は常に「失われていた」そうです。まったくいい迷惑です。
当然、僕たちに責任はないですが、それでも受け入れなくてはなりません。

僕たちに求められているのは、まさに社会的な文脈を飛び越えて挑戦することだと感じます。



社会に出るとガチガチの社会のルールや論理、コンプライアンスに思考まで縛られてしまいます。
社会で求められるのは、既定の社会の複雑なシステムの中でいかに優れたプレーヤーになれるかという能力です。
それはそれで面白く、やり甲斐のあるものだと感じられるようにもなりました。

しかし、それが脳の可能性を狭めているという側面があるのを知りました。
たまには、そうした固定観念から脱却した哲学的な思考を持つ人の本を読むのも必要ですね。
普段の仕事から離れて色々と思考を巡らす、気分転換に最適の一冊でした。

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選挙ってなんだ?~最年少政令市長が提案する制度改革~/熊谷俊人  


選挙ってなんだ? ~最年少政令市長が提案する制度改革~ (ワニブックスPLUS新書)選挙ってなんだ? ~最年少政令市長が提案する制度改革~ (ワニブックスPLUS新書)
(2013/07/13)
熊谷 俊人

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現千葉市長が選挙の仕組みについて書いた本です。
全国レベルの知名度がどの程度あるのか定かではないですが、僕の住む千葉県では著者の本は結構売れているみたいです。

熊谷氏はNTT出身で、現在35歳。
2009年に全国最年少で市長に当選し、今年5月の市長選で再選を果たしています。
「若さ」と「民間出身」を武器に、大胆な財政再建と前例のない制度改革に積極的に取り組んでいるようです。
トップダウン型の改革が特徴で、ビッグデータ活用にはいち早く触手を伸ばし、ツイッターでは「ハンコ文化」を条例で廃止する事を宣言したりしています。



本書では、当事者の立場から、選挙と政治の仕組みについて丁寧に説明をしてくれます。
公職選挙法がいかに縛りの多い法律か。政治家になるにはどうすれば良いか。
選挙の裏側を覗きながら、選挙に関する知識を学ぶことができるようになっています。

日頃から著者の感じている選挙制度への疑問や矛盾点もいくつか紹介されています。
現在の選挙制度では、有権者の意思が必ずしも政治に反映されるとは言い難い。そんな主張も見受けられます。
選挙運動では候補者の一面しか見ることができないという話も出てきますが、たしかに”最も頑張った事は票を集めたこと”という本末転倒な政治家も少なからず存在するように思います。

自身も政治家でありながら、そうした事実に切り込んでいく著者の姿勢はさすがと思います。
全編に渡って主張が顔を出しているので、市長の理念がよく伝わってきます。



本書では触れられていませんが、千葉市の選挙は“全国最低レベルの投票率”で有名です。
今年5月に再選を果たした市長選の投票率は、なんと31.35%。
有権者の約7割が投票を棄権しているという状況です。
物言わぬ有権者がどう思っているのかわかりませんが、この数字では本当に市民に支持されているのか疑問符がついてしまいます。

じゃあ逆に誰が投票しているのか、と気になって千葉市HPを見ると年代別の投票率が出ていました。
年代が上がるにつれて投票率が上がっており(最低が20代後半の約15%、最高が60代後半の約45%)、若年層の政治への関心の低さがうかがえます。

ちょっと突っ込んで、千葉市の年齢別の人口も調べてしまいました。
千葉市の総人口は約96万人で、そのうち有権者の人口は、約78万人。
これに投票率をかけると投票者は合計で約24万5千人という計算になります。
(ちなみに、投票率が最低であった20代後半の人口は約5万4千人。投票者はたったの8千人となります。)

現市長の得票数は約17万5千票です。
すなわち投票者の約7割の支持を得ていることになります。
しかし、有権者全体の人口で割ると、約22%の支持しか得ていないと見ることもできます。

もちろん、得票率と支持率を単純に同一のレベルで考えることはできないと思います。
ただ現状を見ると、まさに「選挙ってなんだ?」という言葉が、皮肉となって著者のもとへと返ってくるように思います。
本書では「将来の有権者を育てる」姿勢をアピールしていますが、これでは説得力も半減してしまいます。
選挙制度の矛盾を突こうとするのも良いですが、これ以上棄権票を増やさないために、“全国最低レベルの投票率”という目下の課題を解決することが急務ではないかと感じました。

category: 上記以外のビジネス書

thread: 読んだ本。

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言語の社会心理学―伝えたいことは伝わるのか/岡本真一郎  


言語の社会心理学 - 伝えたいことは伝わるのか (中公新書)言語の社会心理学 - 伝えたいことは伝わるのか (中公新書)
(2013/01/24)
岡本 真一郎

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「若い女性であるしおりさん、めぐみさんが話している。二人は会社の同僚である。
しおり:あなたはブタね。
めぐみ:そうよ、わたしはブタ。ブタは最高だよ。」

以上は本書からの引用です。上記の会話をどう思われますか?
「ああ、めぐみさんはマゾ趣味があるんだな」と思われるのが一般的かもしれません。

しかし、実際に二人の会話が行われたのが次のようなシチュエーションだったと想像してください。
「場所は夕方のお好み焼き屋さんで、二人は何かを注文しようと、メニューを見ている。そこには、『イカお好み焼き』『牛お好み焼き』『ブタお好み焼き』などが並んでいる。」
この状況においては、上記の会話はごく自然なものである事を理解頂けるかと思います。



本書は、ことばに関する社会心理学の研究をまとめたものです。
僕は大学の専攻が社会心理学だったこともあり、懐かしい思いで本書を購入しました。
社会心理学とは、本書の定義を借りれば、「実験や調査のような実証的手法で人の社会的行動の法則性を捉え、その背後にある心理的な要因を究明しようとする心理学の一分野」です。
他者の印象をどのように形成するか、他者とどのように関係を築いていくか、他者や集団からどのような影響を受けるかなど、といった日常生活に密接したテーマを扱う学問であり、著者は、対人関係における「ことば」を対象とした研究を行っています。

冒頭で紹介した会話は、対人関係におけることばを研究する場合、ことばだけに注意を向けていてはいけないという一例です。
実際の日常生活では、ことばだけを切り取ってしまうと意味の伝わらない会話が溢れています。
コミュニケーションにおいては、相手の表情や仕草であったり、当事者の置かれたシチュエーションであったり、そうした言語以外の情報をもとに推測を働かせながら、会話が行われています。

コミュニケーションをうまく成立させるためには、双方が伝えようとする基盤に共通性が求められます。
この「共通の基盤」があるかないかで、話の分かりやすさは全然違います。
(例えば、冒頭の会話は、両者が“お好み焼き屋でメニューを見ている”という基盤を共有していることで成り立っています)
そのため、相手が何を知っているか、仮定しているかを推測する作業が必要となります。
これをサボると、コミュニケーションが円滑に進まない原因となるのですが、人はどうしても自分中心で物事を考えがちなので、つい基盤の共有を疎かにしてしまい、時に誤解を招いてしまうこともあります。

このような知見を自らに鑑みて考えると、日々のコミュニケーションを見直すきっかけになるかと思います。
例えば仕事の場面。「共通の基盤」を無視した言葉が飛び交っている職場も多いのではないでしょうか。
(特に上司というのは、好んで言葉を省略する傾向があるような気がします。“自分の発する指示語から如何に意味を汲み取れるか”で部下の有能さを試しているのでしょうか…?)
少なくとも自分が話し手の場合は、「共通の基盤」を意識的に示すなど、聞き手に配慮したコミュニケーションを心掛けたいと思います。



理系分野の研究は実社会に転用されることを目的としていますが、文系分野の研究というのは実用性を重視せず、「研究のための研究」に陥りがちです。そのため、「趣味」の世界だと思われがちな側面も否めません。
その点、本書では研究結果を実社会に活かす方法を考察するなど、実用性を追求する姿勢が表われており、社会心理学と縁のなかった人々にも親しみやすい内容になっていると思われます。

ことばを対象とした社会心理学の世界の入門書として、おすすめです。
特に、言語、非言語を含めた対人コミュニケーションに敏感な感覚をお持ちの方には興味深い分野かと思います。

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thread: 読んだ本の紹介

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声がみるみるよくなる本/福島英  


CD付 声がみるみるよくなる本CD付 声がみるみるよくなる本
(2004/08/27)
福島 英

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コミュニケーションにおいて、話し手の印象の93%が、内容以外の要素で決まってしまうと言う「メラビアンの法則」はあまりにも有名です。
ビジネスでも人生でも「声で損している」と感じている人は意外と多いと思います。
僕の場合、声は弱いし、滑舌は悪いし、録音した自分の声を聞くと「こんな声を晒して他人と接しているのか」と、それだけで生き恥をかいているような気になってしまいます。。
「もっとハキハキした声が出せたら」「優しい声が出せたら」、そんな思いで本書を購入してみました。

本書は声についての知識の説明から、姿勢や腹式呼吸、発声練習、発音練習など、「良い声」を出すために必要なことを広くカバーしています。「ヴォイストレーニングの入門編」のようなものです。
「声をよくする3箇条」として、次の3つが挙げられています。
1.声について知る 2.自分の声を認識する 3.必要なヴォイストレーニングをする
「良い声」のイメージをつくり、自分の声と向き合いながらトレーニングを行うということ。
「目標を具体的に意識し、現在地との距離を測って、目標達成に必要な訓練を行う」というのは、あらゆる勉強、トレーニングに共通する鉄則です。

当然、本書で紹介される簡単なトレーニングを実践してみました。
まず、嫌でも自分の声と向き合わねばなりません。iphoneに何度も自分の声を吹き込まされました。。
その時の例文が良かったので書き残しておきます。
「なぜ話すのが苦手なのか?この答えは簡単です。話のトレーニングをしていないからです。それは話し方だけでなく、話を伝える声の使い方にも原因があります。多くの人は話すときに、声にまで神経を使っていないのです」
意識しないと「良い声」は出ないと言う事です。逆に言えば、普段から「良い声」を意識するだけでも違ってくるのだと思います。

本書では、他にも腹式呼吸の方法や、実践的な発声、発音練習(アナウンサーや役者などが実際に行っている練習法)を数多く紹介してくれています。
息苦しい声や、ダミ声、舌足らず、声に張りがない、などの解消法も紹介されており、「声」全般に悩みを持っている人なら誰でも参考になる所があると思います。
勿論、より良い声を磨きたいと言う人も必見です。



ビジネスにおいて、「声」と言うのは、意外と盲点なのかもしれません。
言葉遣いを覚える、論理力を鍛える、パワポのスライドを簡潔にまとめる、ジェスチャーを効果的に用いる、と言った事を実践するビジネスパーソンは多いでしょうが、「声」を磨いているという人はあまり聞きません。
ただ、「メラビアンの法則」によると、聴覚情報(声の質、テンポなど)が聞き手の印象に占める割合は38%もあります。
「声」を磨く、というのがライバルに差をつける一つの要素になるかもしれません。
僕の場合は、苦手意識を抱いていると言うのもありますが、ヴォイストレーニングの教室に通ってみるという選択肢も検討しようかと本気で考えています。

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ビッグデータ・ビジネス/鈴木良介  


ビッグデータ・ビジネス (日経文庫)ビッグデータ・ビジネス (日経文庫)
(2012/10/16)
鈴木 良介

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昨日に引き続き、ビッグデータに関する本です。
総論的な構成で、ビッグデータ・ビジネスを体系的に理解するのに役立ちました。

本書ではデータ取得の方法として、ソーシャル、センサ、業務付随の三つに分類しています。
その中でも最も可能性を秘めているのがセンサデータであるとしています。
よく取り沙汰されるソーシャルデータは、人間が発するものであるため量の上限があります。
一方で、センサデータとは、機械的に収集するデータの事であり、24時間疲れ知らずでデータを収集する事ができる。だから可能性は無限大であると述べられています。

センサデータの代表例としては、GPSを用いた位置データやスマートメーターが挙げられます。
本書内で未来の技術として紹介されているのが、例えば洗剤のキャップに通信機能を備える、など。これにより、アンケートや調査員などの手間を介さずとも、正確な利用頻度や時間帯を調べる事が可能となります。既に医療の分野では、薬の飲み忘れに関する注意喚起に用いられているそうです。

ビッグデータ活用の一番の利点は、リアルタイムな情報管理により、必要な時に必要な量だけ届ける事ができるようになったということです。
消費者による管理という視点が加わった“現代版カンバン方式”とでも形容すべきでしょうか。

そうした技術を前提にビッグデータの活用アイデアを考えるのは楽しい作業でもあります。
本書でも、特に需給最適化に関するチャプターで、既に実現されているのも含め、数多くの利用可能性に言及しています。例えば、客の好みを予測する回転寿司、道路と駐車場の利用を最適化して渋滞をなくす、ホテルの客室料金を利用の少ない時間帯に割引きする、などなど。

技術はそこまで来ている、後はどう知恵を絞るか。そう問われているようにも感じます。
技術の進展が物事の可能性を拡げるというのは、夢のある話だと思います。
アイデア次第でチャンスを掴める、そんな捉え方のできる時代です。

本書は、事例が豊富で、客観的な視点も覗かせています。構成も体系的でわかりやすい。
ビッグデータの可能性を世間に伝えたいという真摯な姿勢がうかがえる良書です。

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図解ビッグデータ早わかり/大河原克行  


図解 ビッグデータ早わかり (1時間でわかる)図解 ビッグデータ早わかり (1時間でわかる)
(2013/01/30)
大河原 克行

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ビッグデータについて、最近ちょっと興味があるので入門書として購入してみました。

一昨年辺りから、ビッグデータという言葉をよく聞くようになりました。
要はコンピュータ技術の発展やソーシャルメディアの拡大によって大量のデータを分析できるようになった、と言うことですが、勿論、コンピュータ技術を利用したデータ活用と言うのは今に始まった話ではありません。
高度情報化社会、ユビキタスなどと呼ばれていた概念が時代に合わせて名前を変えただけであり、ビッグデータとは、一種の流行語、キャッチコピーとも言えるでしょう。
(ビッグデータと言うのは従前の情報の延長に過ぎず、ある特定の種類について指し示す言葉ではないはず。そのため「ビッグデータの登場」という言葉には違和感を覚えます。)

ただ、名前がどうであれ、データの活用可能性が一昔前では信じられないほどに拡がってきている事は、本書を読むとよく分かります。
消費者の個人情報を特定して非購買データを収集する事ができるし、今や急成長しているツイッターなどはマーケティングを行う者にとっては宝の山です。
FXトレードする身にとっては、ぜひとも全投資家のトレードの記録をリアルタイムに分析してもらいたいと思うのですが。。さぞ神の目を授かったような気分になれることでしょう。
まぁ、“情報=お金”という性格の著しい投資世界においてはまず実現されないでしょうが、しかし、一般人の消費生活のあらゆる側面がビッグデータとして保存される時代は着実に迫っています。

ビッグデータは、専らそれを利用する企業側の視点で語られますが、消費者の立場にしてみれば、不気味な事この上ありません。
店に入れば顔認証により年齢・性別を特定され、歩いた経路、手の動きなどを記録される。軽い気持ちで呟いた情報を元に、恋人との記念日が特定され、プレゼントなどに関する家にDMが届く。
日常のあらゆる言動がデータ化され、蓄積されていくというのは、非常に気持ち悪いです。
プライバシーの問題はもちろん、EUが提言したという“忘れられる権利”などは一層その重みを増すことでしょう。

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NEW出口現代文講義の実況中継  

『NEW出口現代文講義の実況中継1』出口汪著、オススメ度?


New出口現代文講義の実況中継 1New出口現代文講義の実況中継 1
(2007/10)
出口 汪

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僕の読書への意識を大きく変えた『読書の技法』(佐藤優著)で絶賛されていた本です。
論理力を身につけるのに役立てばと思い、中古本を買ってみました。
ただ、購入後に問題編の冊子が抜け落ちているのに気づき、読む気が半減。。
パラパラと頁をめくるだけで済ませました。

大学受験用の参考書なので、どうしても受験時代を思い出してしまいます。
受験生の頃は国語が苦手で、正しい解き方がとうとう最後まで身につきませんでした。
試しに本書で解説のある問題を一題解いてみたところ、不正解。。結構ショックです。
(問題冊子が手元になかったので、文章全体を読めば解けたのかも、と自分を慰めています。)
人並み以上に文章に触れているつもりではいたのですが、論理力は別の次元の問題ということなのでしょう。

最も勉強になったのは、二重フィルターの話です。
文章と言うのは作者の「個人言語」で書かれているので、作者が伝えたいことを言葉に表した時点で一つフィルターが生じます。
そして、読み手の側も自分の経験から作られたフィルターを通してしか文章を読めない。
つまり、文章を読むと言う行為には、二重のフィルターがかかってしまいます。
読者は常にそのことを意識し、文脈の中で言葉の意味を固定していく必要があります。
本を読むにあたっての心構えのようなものだと理解しました。

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本書とは関係ないですが、著者の名前をネットで検索して出てきたら著者のブログがあったので少し覗いてみました。
日記を見ると首相夫人と仲が良いような書きぶりで、今後首相や文部大臣に教育についての提言を行っていきたいと考えているようでした。
その内容を読むと、ずいぶん突飛な提言という印象を受けます。高校入試の廃止や全学生に国費で海外留学させるとか。どんな人間を作り出したいのか、ご本人の口から説明してもらわないとよくわかりませんが、一凡人にはとても理解できなさそうに感じます。

ただ、教育について、少し思うことはあります。
予備校教師の理想とする人間像、国家隆盛の観点から望ましい人間像、個々人の望ましいと考える人間像など、様々な立場の人の理想が一致することは恐らくないでしょう。
その中で最大公約数を見つけていく丁寧な作業が教育方針を考える上で大事だと思います。

子どもの脳は純粋で何でも吸収してしまいます。
そして、幼い頃に学んだことは、その後一生の考え方の土台となります。
教育問題に関しては、その責任意識をもった慎重な議論が求められると思います。

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くまモンの秘密  

『くまモンの秘密』熊本県庁チームくまモン著、オススメ度70


くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ (幻冬舎新書)くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ (幻冬舎新書)
(2013/03/15)
熊本県庁チームくまモン

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書店で目にして、つい手に取ってしまいました。
もはや「ゆるキャラ」とは言えないほど、圧倒的な知名度と好感度で稼ぎまくる怪物キャラクターとなった「くまモン」のヒットの裏方の戦略を垣間見ることができます。

用意周到な仕掛けでヒットに導く手腕は、マーケティングを得意とする民間企業でも容易に真似できないのではないでしょうか。
まさにアイデア一本の世界がそこにあります。
考え抜かれた戦略が次々と奏功する過程は、さぞ気持ち良かっただろうと思います。

特に優れていたのは、はじめの章で紹介された「熊本をPRしないPR戦略」だと思います。
やはり行政の生み出したキャラだけあって、観光誘致活動を全面に打ち出したくなる。しかし、それを露骨にやってしまうと行政色が出ていやらしく映ってしまう。
そこでチームくまモンが取った手法が、敢えてキャラ人気を先行させ、はじめの内は徹底して熊本色を消したという戦略でした。目的を常に意識すべきと言う常識の染み付いた人間には中々思いつけない素晴らしい手法だと感じます。

様々な戦略の結果、周知のとおりくまモンは、この上ないほどの大成功を収めています。
抜群の集客力を持ってから、様々な企業から引っ張りダコになったそうです。熊本の物産展を開くから是非うちのスーパーに来て欲しい、熊本の名産品を打ち出した商品を発売するから是非その姿をパッケージに入れさせて欲しい、という内容です。

まさに企業と熊本のWinWinの関係が実現されています。
キャラの人気獲得を先行させたプロジェクトチームの作戦がピタリとハマった結果だとだと思います。ゆるキャラの究極の使命は、利用したいと思わせるほどのブランド力を身につけることなのかもしれないと考えさせられました。

本書では、最後にくまモンをミッキーに見立て、熊本県全体をディズニーランド化させるという夢を語っています。
確かに抜群に人を引きつけるマスコットの力で、観光客を増加させることができるかもしれません。実際に、熊本を訪れている人も増えているのでしょう。
ただ、くまモンに頼った戦略にも賞味期限があるのでは、と少し心配してしまいます。
勿論、チームくまモンもその点は対策を考えているのでしょうが、人の気は移ろいやすいもの。この先どうなるかが心配でもあり楽しみでもあります。

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仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか  

『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』山本ケイイチ著、オススメ度70


仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書)仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書)
(2008/05/29)
山本ケイイチ

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数年前に流行ったらしい本に最近出会いました。
『○○な人はなぜ○○するのか』という、今ではよく見かけるありがちなタイトルですが、著者の語り口は決して陳腐なものではなく、とても面白いです。

第一線で活躍するビジネスパーソンと接しているだけあって、話の筋は論理的であるし、決してありきたりな事は言いません。あくまで自分の経験をもとに自分の言葉で話しているところに、非常に好感が持てました。ただの筋肉野郎ではないことは、最初の数ページを読んだだけで伝わってきます。

確かに最近では、できる人ほど日々の運動を大事にしている気がします。
有能なビジネスマンの著書を読むと、多くの人がスケジュールの一部に水泳やジョギングなどの時間を取り入れているのがわかります。その理由を、本書は説得力のある言葉で教えてくれます。
これを読めば、トレーニングの時間を持たずにはいられないはずです、きっと。

トレーニングで最も難しいことは、続けることだと著者は断言しています。
2,3ヶ月続けば自分や周囲に変化が現れる。半年続けば間違いなく習慣になる。
言うまでもなく、これはトレーニングに限ったことではないでしょう。何かを志したならば、まず習慣づけること。習慣がつけば、目標の半分以上を達したと言っても過言ではない。その心構えを持って、僕も色々なことにチャレンジしていきたいです。

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