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カテゴリー「身に付けたい仕事術」の記事一覧

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まるでEvernoteの解説書!/『思考の整理学』外山滋比古著  


思考の整理学 (ちくま文庫)思考の整理学 (ちくま文庫)
(1986/04/24)
外山 滋比古

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アイデアを寝かせて、発酵させる。
思考なんていう形のないものを理系用語になぞらえて、
その整理の方法についてエッセイ風に記した名著です。

書店でオススメ本として特集されていたのを見て購入


書店では、たまに一昔前の書籍を目立つ位置に置いて、
なかには書店員のコメントまでついていることがありますよね。
そうした書籍は往往にして良書であって、自分も読んだことがある本が多く、
リバイバルで再評価されていることを思うと少し嬉しくなったりします。

本書も、学生の頃に読んだことがあったのですが、
近所の書店の目立つ位置でフィーチャーされて積まれていたので、つい購入してしまいました。

昔は、「わかるわかる、自分が実践していることばかりだな」、
なんて少し上から目線で軽く読み流してしまっていたのですが、
改めて読み返してみると、もちろんそんなに浅いものではなく、色々な気づきのある本だと感じます。

アイデアを寝かせて、発酵させる


本書ではアイデアを昇華させるための、思考の整理方法が書かれています。
アイデアを寝かせる、という発想は、個人的に思い当たるトコロがあって、とても共感します。
たぶん、多くの人にとっても共感できるところではないかと思います。

学生の頃からその考えは、僕の根っこにあって、
アイデアが浮かんだら、まず考えの及ぶ限りのことを考えるようにしています。
そして、それを書き留めておいて、いったん離れる。

それでも、どこか頭の中から離れずにいるから、
ふとした時(まさにベッドの上の目覚めの瞬間や、電車の中)に、関連する新しい思考が生まれて、
もとのアイデアを発展、昇華させることができる。

ここで肝心なのが、アイデアを考えている途中の段階では、人に話さないこと。
本書にも書かれていますが、しゃべってしまうと、それで満足してしまい、
そのアイデアは役目を終えたかのように果ててしまう。
本当に大事なのは、そこから発展させていくことだというのに。

まるでEvernoteの効果的な実践方法


1986年に発売された本ですが、今の時代にぜひ読むべき本だと思います。
無限大の情報が溢れる中、“知のエディターシップ”(編集、第二次的創造)こそが
オリジナルの価値を生み出すとされる時代です。

本書は、終章で触れられるように、“知る”時代から“考える”時代への転換を先読みしており、
そうした時代における思考の整理学の重要性を説いています。

いま、本書の再ブームが訪れているとしたら、納得できるトコロがもう1つあります。
それは、Evernoteなど、考えを記録しておくことのできる媒体が発達しているためです。
まさに本書に書かれているような事柄について、Evernoteを用いて実践すれば、
上手に思考を整理し、昇華させることができるのではないかと感じます。

日常生活でふと思い浮かんだことをEvernoteに書き留めておく。
その際に、本書で書かれているようなノートの整理の仕方をそっくりそのまま実践してみる。
そして、ある時に読み返すと、新しい知識と混ざりあって、1つのオリジナリティが生まれる。

本書は、まさにEvernoteの効果的な使い方に関する解説書のような本だと思います。

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thread: オススメの本

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オンライン英会話の教科書/嬉野克也  


オンライン英会話の教科書オンライン英会話の教科書
(2013/08/27)
嬉野 克也

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今ハマッているのがオンライン英会話です。
月々6000円程度で毎日マンツーマン英会話ができるなんて、ホント便利な時代ですよね。
その良さをたっぷり語ってみようと思いますが、まずは本書の紹介です。

本書は、オンライン英会話を“使い倒す”ためのハンドブックです。

自分を変えたいという思いから、36歳になって英語学習をはじめた著者。
オンライン英会話で発話力を鍛え、仕事で外資系企業とのやりとりを任されるほど英語が上達したそうです。
「仕事で英語を使うって言われてもピンとこない」という人にとってロールモデルになるかもしれませんね。

その著者が、自身の経験をもとにオンライン英会話の効果的な活用法を紹介しているのが本書です。
正直に言って、オンライン英会話をやるなら、これは読まないと損です。

これは、数回オンライン英会話をやってみて思ったことですが、
正しい活用法を知らなければ、まず英語力は上達しないと思います。

オンライン英会話は、Skypeをつかって先生とマンツーマンレッスンを行うものです。
先生はみな本当に優しくてフレンドリーです。(そして何気に美人な先生が多い。笑)
僕は毎回「あー」とか「えー」とか言いながら、英語を考えるのにとても時間がかかってしまうのですが、
親切な先生方は、とても辛抱強くつき合ってくれ、気まずいムードにならないよう配慮してくれます。

それはとても良いことで安心できるのですが、しかし、それだけに親切心に甘えてしまいがちです。
極論を言えば、最低限の定型文と「何を言っているのかわかりません」だけをマスターしておけば何とかなってしまいます。

しかし、本当に身につけたい英語力は、自由に表現できるレベルのはず。
そのためには、受け身ではなく、能動的にオンライン英会話を活用していく必要があります。
そして、先陣を切ってその活用法を切り拓いて示してくれているのが、本書。
これを使わない手はありません。
何だって上達する一番のコツは、先達に“学び方”を学ぶことです。


本書は、効果的な上達に欠かせない予習と復習の方法や、実際のレッスンの“創り方”を紹介してくれます。
レッスンの内容は、テキストでもフリートークでも何でも、先生に自由に希望を伝えることができるのですが、これがレッスンのポテンシャルを引き上げる重要なポイントのようです。
自分のレベルにあわせて、最も効果的に発話力を向上させるレッスン方法を示してくれます。

その中でも最もレベルの高い活用法と感じたのが、3分スピーチです。
先生にピックアップしてもらったニュース記事をもとに、1分間で内容を考え、3分でスピーチを行うというもの。日本語だってなかなかできるものじゃないですよね。
オンライン英会話の先生は、だいたいフィリピンの方が多いのですが、みな知的好奇心が高いです。
そのため、スピーチ後には内容面、語学面どちらにおいても実に的確なフィードバックを与えてくれるそうです。


本書は、オンライン英会話の可能性を広げてくれます。
それはすなわち、自分自身の英語能力の可能性も広げてくれることを意味します。
早く3分スピーチのレベルまで英語力を高めたいと、勉強の意欲もかき立ててくれます。
英語を学びたい人には、ぜひぜひ読んでみてほしい一冊です。


最後に、オンライン英会話のおすすめポイントを挙げてみますね(まるで業者の宣伝みたいですが)。
僕としては、英会話教室を検討するなら、絶対にオンライン英会話をすすめます。

■何といっても安い
普通の英会話教室なら40分のレッスンが一回あたり5000円以上するのに対して、オンライン英会話は25分のレッスンを毎日受けると一回あたり200円未満(月額6000円程度のため)。破格の安さです。
■時間が自由に選べる
毎朝でも毎晩でも、その日の都合にあわせてレッスンの時間を気軽に選べます。人気の先生はすぐに埋まってしまいますが。通学時間なども気にする必要はありません。
■内容はフリー
先生は自分で選べるので、毎回先生をチェンジしたり、同じ先生のレッスンを続けて受けることもできます。内容は、テキストに沿ってやるのか、自由会話を行うのか、何かの記事をトピックとして会話を行うのか、自分の希望を伝えることができます。本書で紹介されるように、書いた英文を添削してもらったり、議題を与えられて3分間スピーチを行ったり、レベルの高い授業を自分でつくりあげることもできます。

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thread: オススメの本の紹介

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すぐに稼げる文章術/日垣隆  


すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)すぐに稼げる文章術 (幻冬舎新書)
(2006/11/30)
日垣 隆

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「読ませる文章」とはどういう文章か。どうすれば書けるのか。

ブログを始めてから、こうした類の本が目につきやすくなりました。
意識して探してみると、日本には文章術に関するハウツー本が溢れるほど存在していることがわかります。
その中から古本屋で手に取ってみた一冊が本書。

結論から言って、本書はアタリでした。
ジャーナリストの立場から「読ませる」文章術について指南してくれるのですが、非常に具体的で実用的。
鋭く攻撃的な文章のために、アマゾンレビューでは多くの不評を買っているようですが、無視しましょう(笑)

たしかに、公に出された他人の文章を「悪文」として紹介し、ダメな点を挙げ連ねていく“公開処刑”のようなスタイルなので、読んでいて正直あまり良い気はしません。
(アマゾンのカスタマーサービスの文章にまで牙を剥いていては、著者の日常生活はさぞ苦に満ちている事だろうと余計な心配をしてしまいます。。笑)

しかし、本気で良い文章を書きたいと思っている人々(僕もその一人です)にとっては、有意義な一冊であることは間違いありません。
「おもしろい文章」「うならせる文章」を書くために押さえるべき要諦を丁寧に示してくれます。
攻撃的な文章も「読ませる」テクニックの1つ。ライターは非難されてナンボといった意識も垣間見えます。

本書の中で、読ませる文章について、一言で語っている箇所があります。

文章がおもしろいということは、ひとことで言えば意外性があるということです。

同じことは、『「読む・考える・書く」技術』(午堂登紀雄著)でも述べられていたと記憶しています。

しかしまぁ、意外性のある文章を書くには、それなりの観察眼を持っていなくてはなりません。
そして、それはなかなかに難しい。
出来ないなら文章を書くことに向いていないんじゃないか、という人もあるかもしれません。
ですが僕は、向いているor向いていない、という区分けは嫌いです。
「向いていない」ことを挙げ始めると、何もできなくなってしまいます。

まずは、方法論を踏まえた努力です。
人と同じものを見ながら「意外性」をえぐり出す観察眼を磨くこと。
そして、見つけ出したものを最も効果的に演出するアウトプット力を鍛えること。
それらが「読ませる」文章術を身に付ける最短の道なのだと理解しました。

category: 身に付けたい仕事術

thread: 読んだ本。

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インバスケット思考 究極の判断力を身につける/鳥原隆志  


究極の判断力を身につけるインバスケット思考究極の判断力を身につけるインバスケット思考
(2011/06/01)
鳥原隆志

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制限時間内に、いかにして数多くの未処理案件に対して精度の高い判断をくだすことができるか。
それが本書で紹介されている「インバスケット(=未処理箱)」と呼ばれるシミュレーション・ゲームです。
一流企業の管理職の昇格試験やトレーニングツールとして活用されているゲームだそうです。

日頃、部下の立場から上司に眺めていると、どうしても粗ばかり気になってしまうものです。
しかし、もし自分が上司の立場だったらとリアルに想定してみると、いかに難しい立場であるかを痛感します。

最も辛いと感じるのは、あらゆる案件に対して必ず何らかの意思決定を下さなくてはならないという点。
何しろ、自分のもとに集まってくるのは、部下の責任では判断を下せない、決断の難しい案件ばかりです。
しかも、日々鬼のような量の未処理案件が自分の手元に回ってくるわけで、悠長に悩んでいる暇もありません。

上司の立場には、衝動的な判断スタイルや、決断を先延ばしにする判断スタイルではなく、
計画的なプロセスを経た、論理的な判断スタイルが求められることになります。
そのスキルを試験する、もしくはトレーニングするためのゲームが、この「インバスケット」となります。

偉くなるためには、どうしても欠かせないスキルですよね。
本書では、インバスケット問題が掲載されており、実際に自分で試してみることができます。

まず、与えられたストーリーの主人公に自分がなりきる事から始まります。
設定は、自分が急きょ洋菓子店の店長を任され、「60分で20案件」を処理する必要に迫られたというものです。
単純計算では、1案件にかけられる時間は3分ですが、優先順位などを考慮して時間調整をすることになります。

問題の内容としては、次のような大小さまざまな案件があります。
副店長からの反歓迎メール、社員からの相談、提案、ミスの報告、客からのクレーム、部門間の対立、etc。
(……書いていて思ったのですが、上司のもとに集まってくるのは、ネガティブな案件ばかりですね)

それらの案件に対して、店長として短時間に適切な判断を下さなくてはなりません。
「きちんと処理をしておいてください」「みんなが納得するように話し合ってください」
「A案でいきたいと思いますが、B案も一応進めてください」
など、意思決定を避けるような回答は、もちろんダメです。

求められているのは、評価シート的に言えば、以下のような能力です。
・問題解決力 ・リスク管理力 ・全体最適視点 ・調整能力 ・問題発見力 ・統制力 ・人材活用力
上司となれば、自分なりの理念は胸のうちにそっと隠して、組織人として振る舞わなければならない必要が少なからず生じるでしょう。本書では、組織人として必要なスキルを再確認することもできます。

ぜひ時間を計って、実際にチャレンジしてみることをおすすめします。
リアルな問題ばかりで、共感しながらも頭をフル回転させる、素晴らしいトレーニングを体験できます。

これから出世する予定の方は、部下でいる時からこうしたスキルを磨くべきだと思います。
「俺は偉くなるんだ」という意識の高いビジネスパーソンにぜひ薦めたい一冊です。

category: 身に付けたい仕事術

thread: ビジネス・起業・経営に役立つ本

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使えるマキャベリ のし上がるための心理術/内藤誼人  


使えるマキャベリ のし上がるための心理学 (ちくま新書)使えるマキャベリ のし上がるための心理学 (ちくま新書)
(2011/03/09)
内藤 誼人

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タイトルにひかれて購入。
マキャベリの狡猾なイメージを上手に喚起していると思います。
これは、予想以上にためになりました。

著者はビジネス心理学者。
数多くの心理学関連の著書があるので書店や電車内の広告で見たことある人も多いはず。
一方、マキャベリは、ルネサンス期のイタリアの政治思想家。
性悪説のもと、勝つためには手段を選ばない「マキャベリズム」と呼ばれる超現実的な思想で有名です。
本書は、マキャベリの言葉を引用しながら、心理学の知見を絡めつつ、現代のビジネスへ応用するというスタイルを取っています。

『君主論』に代表されるように、マキャベリの思想は統治者に関するものが主ですが、それがビジネスにおける心構えや戦略に通じることがわかります。
たとえば、マキャベリは『君主論』で次のように述べています。

君主たらんとする者は、種々の良き性質をすべて持ち合わせる必要はない。しかし、持ち合わせていると、人々に思わせることは必要である。いや、はっきりいうと、実際に持ち合わせていては有害なので、持ち合わせていると思わせるほうが有益なのである。思いやりに満ちており、信義を重んじ、人間性にあふれ、公明正大で信心も厚いと、思わせることのほうが重要なのだ。


なんともマキャベリの思想がわかりやすく現れている文章です。
本書を読んでいると、内面と外面をはっきり区別することの重要性を説いている文章がいくつかあります。
あくまで性悪説の立場なので、性格の良さなどはまるで信じていないが、それでいても外見が良ければ問題ない、と言う事です。

著者の解説では、心理学的にも悪い心を「抑圧」しようとすると悪循環に陥ってしまうと言っています。
心理学的には「アイロニック(皮肉)効果」と言うそうで、「○○について考えてはならない」と言われると、皮肉なことに、その禁止された「○○」について考えてしまう、という心理効果です。
つまり、内面に悪い心があったとしても、あるがままを受け入れるべきで、しかし、外見にだけは気を遣わなくてはいけないとするマキャベリの考えは、心理的にも健全であるということです。

マキャベリの思想を見ていくと、イメージどおりの狡猾さと厳しさが伝わってきますが、それと同時に、自らにも厳しいストイックな姿勢がうかがえます。
著者は、高校3年生のときに触れたマキャベリの思想が、現在の執筆活動にも多大な影響を与えていると述べていますが、たしかにマキャベリの言葉はとてもためになる事ばかりです。

ビジネスの世界を上手に渡り歩いていくための術を学ぶ事ができる一冊。
特にストイックな感じが好きな人におすすめです。



一つだけ余計なことを。

本書のあとがきで、最近は「社会貢献」を標榜する企業が多いことに触れ、著者は次のように述べています。
「『社会貢献』などというキレイごとを標榜していると、競争に負けないためのエネルギーが失われてしまうのではないかと私は危惧する。」
企業は貪欲に利潤を追求しなければならない、という主張の中での一文です。

が、この部分については、全くもって反対です。
「社会貢献」の世界は思っている以上に過酷な競争が繰り広げられています。
そして、「社会貢献」への思いは立派なエネルギー源となっています。

世界で最も自由と競争と資本主義の進んだアメリカの現状を見れば明らかです。
企業はこぞって「よき企業市民」を掲げて「社会貢献」にいそしんでおり、
ビジネスの世界で名を挙げた成功者は、ほぼ間違いなく「社会貢献」に金と労力を奉仕しています。

「社会貢献」と「競争」「貪欲さ」は無縁ではない。
さらに言えば、純粋な意味での「利潤追求」とも合致する「社会貢献」も現れはじめています。
色んな意味で、「社会貢献」はアツくて見逃せない分野となりつつあります。

……本の最後の些末な箇所に噛みついてしまい、すみません。
予想以上に良い本であっただけに、最後にどうしても一言添えたくて、書き記しておきました。

category: 身に付けたい仕事術

thread: オススメの本の紹介

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ドットコム仕事術/大前研一  


ドットコム仕事術ドットコム仕事術
(2003/07/19)
大前 研一

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なぜ大前氏の頭脳は世界から求められるのか。

本書は、 「企画発想力」「交渉力」「営業力」「転職」「生活習慣」「人生設計」など、
ビジネスに欠かせない計11分野にわたって、大前流の仕事術が幅広く学べるお得な一冊です。

本書が出版されたのは約10年前。
しかし、その内容に色褪せた所は見当たりません。
中身は著者が長年の経験で培ったビジネスの土台となるノウハウばかり。
常にグローバルを意識してビジネス脳を鍛え続ける、著者の貪欲な志向と習慣はさすがと感じます。
幅広いテーマを扱った自己啓発書なので、大前氏の著書の入門書としても適当かもしれません。

優れた経営者がよく口にするのが、「ビジネスのヒントは日常生活の中にある」ということ。
本書を読めば、大前氏も例外ではないことがよくわかります。

家族とスーパーに買い物に行ったとき、
通勤電車で中吊り広告を眺めているとき、
何百という数の新聞の記事や雑誌を読んでいるとき。
常に頭をフル回転させ、日常で見るもの触れるもの全てを材料にしてビジネス脳を鍛えています。

他の著書でもよく述べられている事ですが、
著者は常に「自分だったらどうするか」を考えていると言います。

「自分が○○の大統領だったら、どうやって経済を立て直すだろうか?」
「自分があの企業の社長だったら、どうやって業績を回復させるだろうか?」

そして、このような規模の大きな戦略トレーニングと同様に、
日常の小さな「なぜ」「なるほど」も決して無駄にしません。

「なぜ、車内放送で宣伝をしないのか?」
「スーパーの生鮮食料品を効率的に売り切るためにはどうしたらよいか?」

こうした日々の思考のトレーニングが、世界中から求められる頭脳を鍛え上げるコツなのでしょう。



もう一つ、大前氏の頭脳の源泉を紹介します。

「起業家に必要な≪パスファインダー精神≫」という章で、著者の起業家精神が著されています。
「パスファインダー」とは、「新しい道を探す者」という意味だそうです。
そこで著者は、次のように述べています。

パスファインダーになりたいという抑えがたい欲求が私にはある。まだ誰も足を踏み入れたことのないジャングルに入り、自分で新たな道を切り拓きたい。リスクがあろうとも、未知の世界に何があるのかを知りたいし、まだ誰もやっていないことに挑戦したい。舗装された道は歩きたくない。つねに、そんな好奇心、開拓者精神が私を突き動かしてきた。


まるで冒険家です。フロンティア精神、パイオニア精神とも言えるでしょう。
常に世界の最先端で活躍してきた人の言葉だけに、重みと説得力があります。

これからはグローバルで渡り合える個々の突出した才能が経済を牽引していく時代です。
大前氏は、ビジネス・ブレークスルー大学など起業家養成にも注力していますが、
次世代に「未知のジャングルを恐れずに突き進む人材」を残したい、と本書で述べています。

僕も次世代を担う社会人の一人として、その貪欲な好奇心を見習うべきだと感じました。

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パーソナル・マーケティング/本田直之  


パーソナル・マーケティングパーソナル・マーケティング
(2009/11/19)
本田 直之

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学歴やキャリアも関係ない。そんな風潮が広まりつつあります。
アメリカ型の自由主義がグローバル化とともにやってきて、日本の社会にも着実に根付きつつあるのです。

それではこの現代において、会社という“寄る辺”から放り出されたら一体どうするのか。
本屋の書棚には、そうした世相がよく表れています。
ビジネスパーソンのためのスキルアップに関する本がずらっと並んでいる事がわかります。

大前研一氏も『下剋上の時代を生き抜く即戦力の磨き方』で、
パーソナル・ブランディングについて、「『値札』と『名札』を手に入れよ」という話をしています。

「『値札』というのは、労働市場におけるその人の値段のことだ」
「一方、『名札』というのは、お前はいったい何ができるんだということだ」
「誰が見てもわかる『値札』と『名札』を持っている人は、この先会社や国がどうなろうが、絶対に生きていける。ジャングルで生きていくための強力な武器になるのである」
「実際アメリカのビジネスパーソンは、この『値札』と『名札』のことしか考えていない。彼らは会社も、自分に『値札』と『名札』をつけるのに利用できるかどうかで選ぶのだ。いまだに一流企業に勤めていることがステイタスだと思っている日本のビジネスパーソンとは大違いだ」

本書は、そんなジャングルと化したグローバル時代を生き抜くためのサバイバル術の本です。
つまり、“自分”を“労働市場”に売り込むマーケティングについての手法が述べられています。

ただ一点、注意点があります。
著者は「パーソナル・ブランディングの上級編」と記述しているとおり、本書では自分の価値をどう魅力的にアピールするかという点についての指南書であり、所謂“自分磨き”の手法については触れられていません。
つまり、売り込むべき“強み”を持っていない人は対象外です。
言うなれば、本書は「値札」を高めるための本であって、「名札」については他の自己啓発書でスキルアップをはかってくれと言う事です。

内容としては、自分を客観的に見直して、
「自分の持っている強みは何か?」
「自分のマーケットはどこにあるのか?」
「自分をどうやってプロモーションすればいいのか?」
など、企業のマーケティングとほぼ同様のフレームを用いて、自分をPRする方法を紹介しています。
自分の「強み」を洗い出すためのワークなどもあり、自分を客観視する良いトレーニングともなるでしょう。

誰かが「自らを『自分株式会社』の経営者と考える」と言っていたのを思い出しました。
著者の示すパーソナル・マーケティングも、意味する所に大きな差異はないでしょう。

本書の目標とするところは、「個人ブランド」をつくることです。
経験と実績をつくって、相手の信用に応え続けることで、ブランドの認知度と信用が確立するようになる。
なんとも壮大な感じがしますが、本書はその道筋を示してくれています。

ヘッドハンターから声がかかる人物になる。メディアに取り上げられる。
そのくらいの意気で自分の「値札」と「名札」の研磨に励みたいものです。

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できる人の英語勉強法/安河内哲也  


できる人の英語勉強法できる人の英語勉強法
(2007/12/12)
安河内 哲也

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『できる人の勉強法』に続く、著者の専門である英語学習のハウツー啓発本です。
僕なりにまとめると、ためになったポイントは次の2つです。

1.読む、書く、聞く、話す、という4つの技能の「つながり」を意識して勉強する

リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの4つの技能は別々の次元と捉えがちですが、切り離して考えていては英語力は上達しない、と述べられています。
例えば、リスニング。正しく発音できるスピーキング力がなければ、単語を聞き取れません。ネイティブの人が話すスピードで読むリーディング力がなければ、聞き取りも追いつけるはずがありません。
英語を効率的に勉強しようと思うならば、4つの技能をバランスよく伸ばしていくことを考える必要があります。

著者によると、日本人以外のノンネイティブの英語に比べて、一般的な日本人はリスニング、スピーキングの力が圧倒的に弱いのだそうです。
英語を話せるようになるには、「スポーツ」のように「反射力」や「動作力」を鍛えていかなければならない、とも述べられています。
本書では、そのために最も適した練習方法が、繰り返しの「音読」であると何度も主張しています。
正しい「音読」を反復することで、正しい発音が身に付く、ボキャブラリーが増える、いつでも口をついて出るようになる、などの効能が挙げられます。

2.正しく聞き取るには、正しい音を耳に刷り込む必要がある

英語を聞き取るには、耳から入る音と単語を合致させなければいけません。
そのためには、①単語を知っている、②単語の正しい発音を知っている、③英語独特の音の繋がりを知っている、という事が必要です。
ただ漫然と英語を聞き流していては、いつまでたっても単語を認識する事ができません。

正しい発音を理解するのには、「ディクテーション」と「音読」が有効だと、著者は述べています。
文字を見ながら精聴し、正しい発音で音読をする、という過程を何十回、何百回と(暗記するまで)繰り返すことで、正しい音を耳に刷り込むことができるとのこと。

さっそく、日々の英語の勉強に取り入れたいと思います。



ハウツーとは直接関係ありませんが、思うことを一つ。

第一章で、「英語は『学問』ではなく『技術』である」と書かれていますが、全くその通りと思います。
英語学習の目的は、外国人とコミュニケーションを行うツールを手にする事でしかなく、そこに例えば「日本文学研究」のような学問的な奥深さを見出す事はできません。

逆に考えれば、「ツール」と割り切る事で、効率的な勉強ができるという面もあると思います。
例えば、コミュニケーションツールの主要な手段がメールとなっている現代では、(「4つの技能をバランス良く」という本書の話には背きますが)極端に言えば「リーディング」「ライティング」の能力さえあればネイティブと不自由なく仕事ができることでしょう。
例えば、専門分野に特化した「リーディング」を鍛えて、「The Wall Street Journal」のような経済新聞が読めるようになれば、それだけで他の人より大きなアドバンテージを獲得できると考えることもできます。

本書でも触れられていますが、日本人は「英語の発音が悪い」事を特に恥じる傾向が強いです。
発音の良い英語をペラペラ話せる人はカッコ良く見え、「ジャパニーズイングリッシュ」とわかるような発音をしていると、それだけで「英語能力が低い」と軽んじる向きがあるようです。
しかし実際は、外国人とのコミュニケーションにおいては「どう話すか」ではなくて「何を話すか」にしか興味を持たれないと著者は語っています。
外国人と話すことが目的ならば、「発音が良くなくてはいけない」という思い込みは邪魔なだけということです。

偉そうに語ってしまいましたが、僕もこれから英語を学ぶ身です。
ただ、英語を学ぶ以上、日本的な価値観に縛られていては良くないと思います。
目的を意識して、少ない労力で最大限の効果を得られる(=レバレッジを効かせる)勉強をする。
やはりこれ尽きるのだろうと思います。

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thread: ビジネス・起業・経営に役立つ本

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無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法/勝間和代  


無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法
(2007/04/05)
勝間 和代

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以前の自分ならこうした露骨なタイトルの本は避けていたのですが、
最近は少しでも興味の向いた本はなるべく読まず嫌いすることなく読むようにしています。

本書は勝間氏が自身の経験をもとに、おすすめ勉強法を紹介している本です。
この本の良いところは、勉強の手段を数多く紹介してくれるところ。
勉強する際に意識すべきこと(参考書の読み方や記憶術など)は、多くの自己啓発本で説明されていますが、本書では、“勉強”というイメージに捉われてはいけない事を気づかせてくれるのが良いです。

本を読む、資格を取るなどは誰でも思いつきますが、速読により五倍速く読めるようにする、タイピング速度を倍増するなどの勉強の効率を上げる方法や、通勤時間などに耳で覚える、セミナーのDVDを買う、ネット上の先達に学ぶ、などの幅広い勉強のあり方を紹介してくれます。

ほら、考え得るだけでこんなに“勉強”の機会と手段は溢れている。やる気があるなら、限られた時間と五感を最大限に活かして、その程度の努力と工夫はするべきだろう。そのためのお金と体力は惜しまず注ぎなさい。
そんな風に叱咤されている気分になれます。

本書では、年収を上げていくための三大必須基礎スキルとして、「英語」と「会計」と「IT」を挙げています。
この3つは、大前研一氏や本田直之氏らの言っている事とほぼ同じであり、ビジネスパーソンの必須科目である事がわかります。

そして、実際に投資をして資産運用を学ぶことも、多くの著名人が勧めている方法です。
自己啓発本ばかり読んで実践が伴わないようでは意味がないので、日ごろの習慣に積極的に取り入れていく事が大事なのだろうと思います。



転職市場での自分の価値を客観的に測ることの重要性は、本書を含め、多くの本で説かれています。
(本書では、たとえ転職しなくても、「人材マーケットに出ていって、自分の価値がいくらぐらいで、どういう会社なら、どれくらいで入れるのかという、外からの評価を受けておくこと」を勧めています。)

そうした意識もあって、個人的なことですが、簿記とトイックを極める事にしました。
とりあえず今年中に簿記2級とトイック800点、来年には簿記1級とトイック900点を目指します。
転職するつもりはありませんが、転職しても闘える人材にはなりたいと思っています。

・・・と、ここで宣言して、退路を断っておきたいと思います。。

category: 身に付けたい仕事術

thread: 読んだ本の紹介

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ソーシャル時代のハイブリッド読書術/倉下忠憲  


ソーシャル時代のハイブリッド読書術ソーシャル時代のハイブリッド読書術
(2013/03/26)
倉下 忠憲

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この本も昨日の『「読む・考える・書く」技術』に引き続き、「情報を咀嚼し、新しい形に組み立てる」ための読書の技法について述べた本です。
なお、本書冒頭でも語られますが、本書では奇抜・斬新な読書法は登場しません。
基本的な読書術が多く含まれるので、読書術の入門編といった内容になっています。

「ハイブリッド」とは、性質の異なる2つ以上のものを組み合わせること。
ちなみに、「ハイブリッド読書術」と言うタイトルは、『「読む・考える・書く」技術』によると“言い古された言葉に特徴のあるコンセプトをつける”という手法で、「ビジネス書のタイトルの方程式」に沿ったものです。
「読書術」という使い古された言葉に「ハイブリッド」という言葉を組み合わせる事によって、新しい世界観をつくり、新鮮な印象を読者に与えています。

ただ、先述したとおり、内容は基本的な読書術が多く、それほどの目新しさはありません。
本の選び方から、読み方、そして読了後にすべき事までを丁寧に述べていますが、「読書術」系の本を多く読んだ人にとっては、既知の情報ばかり(逆に、これから本格的な読書を始めたい人には向いていると思います)。
昨日の本のおかげで、著者の持つ経験、知識に「ハイブリッド」と言うテーマを与えて整理した、という執筆の過程がよくわかります。

一つ、新鮮さを放っているのは、タイトルの「ソーシャル時代」の部分。
著者は、ソーシャルメディアやクラウドサービスなどの本を多く執筆しているらしく、本書でもSNSやEVERNOTEを活用した読書習慣づくりを提案しています。
自分の意見を確立して、多くの人に意見を投げかける。その意識が本を読む姿勢を変えるのだといった趣旨です。

著者は、ブログで書評を始めたことで読書体験が変わった、と記述しています。
人に見られるのだと思うと、著者の視点をしっかり理解しなくてはいけないし、それを他人にわかるような形で示さなくてはならない。そして何より、文章で表現することで、はじめて本当に理解することができる。

僕はこのブログを始めて三ヶ月目ですが、やはり読書のスタイルが変わったと感じています。
目的を意識して読むので、自分の心のアンテナに引っかかる表現が自然と目に入ってくるようになりました。
そのため、自分にとって重要な箇所とそうでない箇所の判断がスムーズになり、読書スピードが格段に上がったように思います。ようやく“つまみ食い”の要領を掴んできたようです。

ただ、手にするビジネス書も大半が自己啓発書。
もう少し専門書に手を延ばしていかなくては、と思う今日この頃です。

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thread: 読んだ本の紹介

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できる人の勉強法/安河内哲也  


できる人の勉強法できる人の勉強法
(2006/12/19)
安河内 哲也

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「今でしょ!」ブームの影響で、東進ハイスクールの講師陣が最近、テレビによく登場しているようですね。
僕は受験時代、代ゼミに通っていて、残念ながら東進の授業を直接受けることはなかったのですが、東進の安河内先生の著した本書には大変お世話になりました。

著者は、トイック990点満点を取得し、他にも1級小型船舶操縦士など、忙しい予備校講師という仕事の合間を縫って、多くの資格を取得しているそうです。
本書では、自称「勉強技術研究家」である著者が、自身の効率的な勉強法を惜しみなく紹介しています。

今は当然のことと心得ていますが、勉強の成果というのは、“勉強をした時間”ではなく、“勉強の仕方”によって大きく変わってきます。
そのことを最初に具体的に教えてくれたのが本書だったように思います。
勉強法に関しては数多くの啓発本が出回っていますが、それらの言わんとすることは、80%程度は共通しています。そして、その本質的な部分は、すべて本書で学ぶことができます。



例えば、有名なものに「エビングハウスの忘却曲線」があります。
これは、知っているか知らないかで勉強の仕方とその成果が大きく違ってきます。
ドイツの心理学者、エビングハウスが約30年前に発表したものですが、人間の記憶の忘却の程度をグラフ化して示したものです。
それによると、人は学習してから30分後に40%を忘れ、1日後には66%、3日後には75%、そして1ヶ月後には80%を忘れてしまうそうです。
これを知っていれば、“自分は記憶できないから頭が悪い”と考えるのではなく、“忘れることを前提に勉強の仕組みを変える”ことを考えられるようになります。本書で言う、記憶の「メンテナンス」の重要性を意識するようになります。

ふと今の自分を省みると、社会人になってからは、テストの機会もなくなったためか、新しく得た知識を覚えっぱなしにしている事が多いように思います。
せっかく覚えた知識を自分のものにするためにも、反復を大事にするべきと反省しました。



受験勉強を行っている人や資格取得を目指している人など、勉強している人すべてにオススメの一冊です。
特に受験勉強の期間は、“勉強の仕方”を学ぶ(いわゆるメタ学習)ための期間だと、僕は思っています。
受験勉強で得た知識は役に立つ機会は少ないですが、“勉強の仕方”は一生使えます。
久し振りに本書を読み返して、とにかく必死だった受験時代を思い出すとともに、受験で学んだことを活かしてこれからも勉強を続けていこうという意欲が湧いてきました。

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頭がいい人、悪い人の話し方/樋口裕一  


頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)頭がいい人、悪い人の話し方 (PHP新書)
(2004/07/02)
樋口 裕一

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小論文指導の分野で有名な著者による、知的な話し方に関する本です。2004年のベストセラー新書。
“頭の悪そうに見える話し方の例を見て反面教師にしよう”という内容で、思わず”いるいる”と周囲の人を思い浮かべて頷いてしまう。そんな親しみやすさがヒットの要因だったのでしょう。

本書で示される「悪い話し方」の例は次のようなものです。
少ない情報で決めつける、ケチばかりつける、自分のことしか話さない、低レベルの解釈をする、ありふれたことしか言わない、視野が狭い、、etc。
特に“論理的でない”という例が多いように感じます。
根拠がない、他の可能性を検討していない、話が矛盾している、具体性がない、など。

「悪い話し方」とは、つまりは他者の視点を持っていない人の話し方です。
自覚するには、客観的に自分の話しぶりを思い起こせばいい。知的に見える話し方を身に付けるには、自分の中に第三者の目を育ててればいい。
そのための“気づき”を提供してくれるのが本書の役割です。



本書の中で、一つ別格と感じたものがあります。
「詭弁を用いて自説にこだわる」という項目です。
議論の場などで、「分が悪くなってきたり、何としても言い分を通そうとするとき、詭弁を弄し始める」というものです。

これは他とは少し種類が異なり、議論に強い人が、相手を打ち負かすために行う高等テクニックです。
相手を打ち負かすことができるので、一見すると頭が良く見えるかと思います。「頭が悪い」というよりも“相手にすると厄介な人間”といった所でしょうか。

例えば、以下のようなテクニックが紹介されています。

この種の人が得意とするのは、「水かけ論」に持ち込むことだ。自分の理屈が破綻してきて、どうも旗色がよくないと判断したら、突然、「自分はそんなことは言っていない。私の言いたいのは、こういうことだ」と、それまでの自分の意見をすり替える。時には、「そのように聞こえたとすると、僕の言い方が悪かったのかもしれない。しかし、言いたかったのは、そのようなことではない」などと言い出す。そして、何とかつじつま合わせをしようとする。
そして、「水かけ論」に持ち込むために常用するのが定義のすり替えというテクニックだ。(略)それまでみんなが話していた言葉の定義を覆してしまうわけだ。こうして、それまでの議論をリセットしてしまう。


僕が真っ先に思い浮かんだのは、大阪市の橋下市長です。。
他にも議論で勝つための詭弁がいくつか紹介されており、テクニックとしてとても参考になりました。
もちろん論理的に相手を納得させることが一番で、そのための思考法を磨くべきなのですが、処世術としてそうしたテクニックを身に付けておくのも悪くないかもしれない、と思ってしまいました。笑

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下剋上の時代を生き抜く即戦力の磨き方/大前研一  


即戦力の磨き方 (PHPビジネス新書)即戦力の磨き方 (PHPビジネス新書)
(2006/04)
大前 研一

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ミスター・マッキンゼー、大前研一氏による啓発書。
先週の「週刊東洋経済」でマッキンゼー特集を読んでから、マッキンゼーの頭脳への興味が膨らみ続けています。「イシューからはじめよ」と大前氏の新書三冊を立て続けに古本屋で購入してしまいました。

本書は、2006年に書かれたもので、世界で闘えるビジネスパーソンを想定し、そのために磨くべき力を解説しています。
著者自身がアントレプレナー(起業家)育成の学校を手掛けていることもあり、
これから活躍するべき世代にとって何が必要かを、自身の経験をもとに真剣に考察されています。
相変わらず、旺盛な知識欲に基づいた鋭い視点と豊富な経験は大変参考になります。

冒頭で語られるのですが、アメリカのビジネスパーソンは三十代で完成することを念頭に置いているそうです。
例えば、35歳で社長をやり、40代で一儲けをして、余生をカリブ海で過ごす。そんなアメリカン・ドリームを多くのビジネスパーソンが頭に描いているのだとか。
四十代、五十代になってようやくエスカレーター式に重要なポストに就くといった日本社会の在り方に甘んじている日本のビジネスパーソンとは大違いです。
自明のことですが、理想の着地点を自ら定め、主体的に行動している人間の方が、何事も必死になって努力するはずです。危機感を持たなくてはいけない、と感じました。

本文中では、断定的な口調で他者を非難する部分は多くありますが、
特に日本のビジネスパーソンはよくこき下ろされています。笑
「普段会社のなかを見回せば、みなドングリの背比べ。そんなところでぬるま湯に浸かっていても、危機感は湧かない。それで入社十年無事に過ごしてしまうと、残る二十五年もこのまま行ってくれたら、という保守的な気持ちになってしまうのだ。」
そんな人生は送りたくないと願いますが、周囲の環境の力をあなどる事はできません。
”右へ倣え”が一番楽なのですから、つい気を許したら最後、ずるずると引きずり込まれてしまいそうです。

他にも、「『値札』と『名札』を手に入れよ」という話がありました。
「『値札』というのは、労働市場におけるその人の値段のことだ。」
「一方、『名札』というのは、お前はいったい何ができるんだということだ。」
「誰が見てもわかる『値札』と『名札』を持っている人は、この先会社や国がどうなろうが、絶対に生きていける。ジャングルで生きていくための強力な武器になるのである。」
「実際アメリカのビジネスパーソンは、この『値札』と『名札』のことしか考えていない。彼らは会社も、自分に『値札』と『名札』をつけるのに利用できるかどうかで選ぶのだ。いまだに一流企業に勤めていることがステイタスだと思っている日本のビジネスパーソンとは大違いだ。」

それに関連し、社内営業だけで三十、四十代を潰してしまうような古い日本型社会とは決別し、どこへ行っても通用する自分自身の価値を高めることに心血を注ぐべきだ、といった内容のメッセージもありました。

いくら仕事に精を出しても、社外では通用しない事ばかり。今は、井の中の蛙になる事を最も恐れています。
常に社外へ、世界へと目を向け、もっともっと勉強せねばと気を引き締め直しました。

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